2021.09.21

KDDI、「VIRTUAL CITY」コンセプトムービーを発表。 「リアルとバーチャルの融合」はどう動く?

国内通信大手のKDDIが、9月13日(月)に行った新サービス発表会で、2022年春から大都市に向けて提供予定のプラットフォーム構想「VIRTUAL CITY」のコンセプトムービーを発表しました。

リアルな街とバーチャルが溶け込む「au版メタバース」となるVIRTUAL CITYでは、実店舗の在庫情報と連動した上でのアバターでのバーチャルフィッティングや、リアルとバーチャルが融合した同時路上ライブなどを視野に入れているといいます。

KDDIは、昨年2020年に開始した渋谷区公認の配信プラットフォーム「バーチャル渋谷」で自治体や各企業とともに「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」を展開。昨年10月には、40万人が参加したハロウィーンイベント「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス」を実施しています。

同イベントではバーチャル渋谷に設けられたライブステージにきゃりーぱみゅぱみゅ、BiSH、Rin音、Nulbarichら人気アーティストが連日日替わりで出演。最終日にはライブ配信プラットフォーム「DOMMUNE」とコラボして、ケン・イシイら4組の世界的DJたちがアバターと化し、世界各地から国境を超えてスクランブル交差点に集結する「DJ IN THE MIRROR WORLD SUPER DOMMUNE」も実施しています。

今年は「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス 2021 ~ FUN FOR GOOD ~」というタイトルに改題して順次開催される予定で、昨年に引き続き、バーチャルステージでの音楽ライブやスポーツ、お笑いなどの配信も予定されています。

また、新たな試みとして、Pocket RDが提供する完全自動アバター生成システム「AVATARIUM(アバタリウム)」との連携も行われます。AVATARIUMでは、スマートフォンアプリや「au Style SHIBUYA MODI」「GINZA 456 Created by KDDI」などの商業施設に設置した全身をスキャンするスキャナーを活用し自分自身のオリジナルアバターを簡単に作成可能。特別な衣装を身にまとったアバターでバーチャルハロウィーンを楽しめるとのことです。

コロナ禍以降、音楽業界でもメタバース的プラットフォームに注目が集まっており、人気オンラインゲーム『フォートナイト』や『荒野行動』内で有名アーティストのバーチャルライブも実施されてきました。

こういったバーチャル空間を利用した音楽イベントは進化を続けており、今月アメリカで開催された「Second Sky Music Festival 2021」では、以前のバーチャルフェス「Secret Sky Festival」で公開されたバーチャル空間のdigital auditoriumが再公開されるなど、リアルフェスとバーチャル空間を繋げる試みも見られました。

最近ではライブコンテンツだけでなく、VR向けのDJソフトやバーチャルシンセも発表されるなど、アーティストの活動領域はバーチャル空間にまで広がりつつあります。今後は音楽クリエイターもリアルだけでなく、バーチャル空間にも視野を広げることで自分の音楽の可能性をさらに拡張させることができるのではないでしょうか?

文:Soundmain編集部

【参考サイト】

VIRTUAL CITY | みんなの5G|au
https://www.au.com/5g/virtualcity/