
Z世代にとって、ゲームはテレビと同じくらい重要な音楽メディアになっている!?
音楽販売データを取り扱うMRC Data社が、最新レポート「2021 US Music 360」を公開しました。このレポートでは、2021年のアメリカ音楽市場におけるリスナーの傾向を探っています。
・COVID-19は、リスナーの興味や、音楽に費やす時間とお金などにどのような影響を与えたか?
・対面式のイベントが復活した今、バーチャル演奏やオンラインでのライブ配信はどのような役割を果たしているのか?
・音楽ストリーミングサービスのプレミアム会員になるための、新たな理由と障壁とは?
・ストリーミングとライブの境界線が曖昧になる中で、ソーシャルメディアや単尺動画の重要性はどのように進化しているのか?
その中で目を引いたのは、「Z世代の音楽リスナーの間では、新しい音楽やアーティストを発見するのに、テレビと同様にゲームが28%の割合で利用されている」という記述でした。
この層にゲームが人気であることや、テレビ離れの傾向が長く議論されてきたことを考えると、大きな驚きではないかもしれません。
ちなみに、Z世代以外も含めた幅広い層では、62%が毎月ミュージックビデオを視聴しており、曲やプレイリストをストリーミングしている61%をわずかに上回る結果となりました。
今回の調査結果を日本の音楽市場にそのまま当てはめるのは難しいかもしれませんが、今後の音楽マーケティングを考える上で、示唆に富む内容だと思います。
※「2021 US Music 360」は以下のサイトよりダウンロード可能です(フォーム記入の必要あり)
MRC Data Releases the Annual U.S. Music 360 Report | Billboard
https://www.billboard.com/p/music-fans-in-the-us/
※Z世代:生まれたときからインターネットがある、いわゆる「デジタルネイティブ」世代。概ね1990年代中盤から2000年代終盤に生まれた世代を指す。
文: 三嶋 直道(PIANO FLAVA)
【参考サイト】
Report: Games are as important as TV for Gen-Z music discovery – Music Ally
https://musically.com/2021/09/10/gen-z-music-discovery/