2021.08.05

「YouTube Shorts Fund」開始。数千人のショート動画クリエイターに支払い

YouTubeが実施するショート動画クリエイター向けの基金「YouTube Shorts Fund」が開始されました。

YouTube Shorts Fundは、「YouTubeコミュニティを活性化させる、クリエイティブでオリジナルなショート動画の作成に尽力したクリエイターに報酬を与える」1億ドルの基金です。毎月数千人のクリエイターに対し、ファンドからの報酬を受け取る資格があることを通知します。Shortsの視聴者数とエンゲージメントに基づいて、毎月100ドルから10,000ドルが割り当てられます。

YouTube Shorts Fundから報酬を受け取るには、チャンネルが以下の資格を満たしている必要があります。

  • チャンネルは、過去180日間に少なくとも1つのShortsをアップロードしている必要があります。
  • チャンネルは、YouTubeのコミュニティガイドライン、著作権規則、および収益化ポリシーを遵守する必要があります。
  • サードパーティのソーシャルメディアプラットフォームから透かしやロゴが付いた動画をアップロードするチャンネル、オリジナルではない動画(たとえば、映画やテレビ番組の編集されていないクリップ)、または他のクリエイターのチャンネルから再アップロードされた動画は対象外です。
  • クリエイターは、次の国/地域のいずれかに住んでいる必要があります。
    ブラジル、インド、インドネシア、日本、メキシコ、ナイジェリア、ロシア、南アフリカ、イギリス、アメリカ
    注:今後、対象をより多くの国・地域に拡大する予定です。
  • クリエイターは、米国では13歳以上、またはその国/地域では成年である必要があります。
  • 13~18歳のクリエイターは、保護者または後見人に利用規約に同意してもらい、報酬の受け取り用にAdSenseアカウントを設定する必要があります。

なお、チャンネルが現在YouTubeで収益を上げていなくても報酬受け取りの対象となります。また、YouTubeパートナープログラムに参加しているクリエイターや、マルチチャンネルネットワーク(MCN)でアフィリエイトを行っているチャンネルも対象となります。

報酬を受け取る資格を得るための特定のパフォーマンス基準はありません。資格を得るために必要なパフォーマンスレベルは、チャンネルの視聴者の居住地や、Shorts全体の成長状況など様々な要因に基づいて、月ごとに変化する可能性があります。

Shortsはインドと米国でリリースされた後、先月100の国と地域にも追加で展開し、BTSとコラボレーションしてダンスチャレンジも開始しました。

YouTubeは最新の収益レポートで、Shortsは1日あたり150億回の再生回数を記録していると述べています。これは、同社が3月に報告した1日あたり65億回の再生回数の2倍以上です。TikTokをはじめショート動画の先行サービスは数多いですが、言わずもがなプラットフォームとして巨大なYouTubeだけに、今回の基金を後押しに有力なクリエイターが続々集まってくることもあり得ます。

TIPS動画やライブ配信など、YouTubeで中~長時間の動画を中心にアップしていた音楽クリエイターの皆さんも、プラットフォームの乗り換えをせずにショート動画にチャレンジできるのは魅力的でしょう。ぜひファンとの関係を深める新たなチャンネルとして、これを機に始めてみてはいかがでしょうか。

【参考サイト】
https://www.tubefilter.com/2021/08/03/youtube-monthly-payments-thousands-of-creators-100-million-shorts-fund/
https://support.google.com/youtube/answer/10059070?hl=ja