2021.07.21

YouTubeが投げ銭機能「Super Thanks」発表。MVや制作TIPSからも直接収益化可能に

YouTubeがクリエイター向けの新機能「Super Thanks」を発表しました。同新機能は、これまでにYouTubeが導入してきた「Super Chat」「Super Stickers」「チャンネルメンバーシップ」に続く4番目の収益化機能となります。

Super Thanksは、アップロードされた個々の動画のクリエイターにファンが投げ銭をすることのできる機能です。ファンが動画を視聴中にSuper Thanksを選択すると、2〜50ドル(もしくは現地通貨)の投げ銭によるクリエイター支援が可能になります(2ドル、5ドル、10ドル、50ドルの4つの投げ銭枠が設けられています)。

Super Thanksを購入すると「Thanks!」というアニメーションが表示されます。また、購入特典として、ファンはクリエイターとコメントのやりとりができるようになり、購入者のコメントは購入の証としてカラフルにハイライトされます。

すでに提供中のSuper ChatやSuper Stickersは、ライブ配信向けの機能でしたが、Super Thanksはクリエイターの通常の動画に対してファンが投げ銭できるのが大きなポイントです。

YouTubeの公式ブログによると、Super Thanksの導入の背景には多くのユーザーから「通常の動画でも、もっと積極的にクリエイターを支援できる機能が欲しい」との要望があったといいます。

これまで1年間に渡り、Super Thanksのベータ版テストに参加していたNicholas Ashbaugh氏は同機能について、「Super Thanksでは、視聴中の動画を中断することなく、視聴者が楽しみながらクリエイターを支援できます。購入時のアニメーションが表示されることで通常の動画でもクリエイターはライブ配信のように『動画を観てもらっている』とより強く感じます。また、この機能のおかげでSuper ChatやSuper Stickersをうまく補強することができます」と述べています。

現在、Super Thanksは、日本を含む世界68カ国でiOS/Android、デスクトップ版YouTubeで一部のクリエイターに向けたベータ版の利用が開始されています。今後は、利用できるクリエイターを拡大させる方針で、年内にはYouTubeパートナープログラムの対象となるすべてのクリエイターが利用可能になるとのことです。

ちなみにSuper Thanksの対象になる動画には条件があり、年齢制限、限定公開、子供向けのような視聴者制限がある動画などは対象になりませんので注意しましょう(利用資格や対象となる動画の詳細はこちらのリンク先で確認できます)。

Super Thanksをうまく活用することで、YouTubeでMVや音楽制作Tipsを公開するアーティストは、これまで以上に自分の動画を収益化できるようになります。アーティストにとっての動画の重要性は、ますます大きくなりそうです。

【参考サイト】
https://blog.youtube/news-and-events/introducing-newest-member-supers-family-super-thanks/