
TikTok、投稿できる動画の長さが3分に延長。アーティストに与える影響は?
これまでに数々のバイラルヒットを生み出してきたことから、今や音楽業界においてもなくてはならない存在になっているTikTokですが、先日、投稿できる動画の長さの上限をこれまでの60秒から3分に延長することを発表しました。
投稿動画時間の延長については、昨年12月に一部のユーザー向けにテストが行われていましたが、今後数週間の間に全てのユーザーがクリエイティブツールボックスで3分の動画投稿を選択できるようになります。
TikTokで投稿できる動画の長さは60秒までという制限があったことから、これまで料理のレシピ、メイクなどの長い動画を投稿したいクリエイターは複数のパートに分けて動画を投稿せざるをえませんでした。そのためそうしたクリエイターから投稿動画時間の上限拡張のリクエストが多数あったといいいます。
今回の決定はそういったクリエイターからの声を受けたもので、TikTokは投稿動画時間の上限がこれまでの60秒から延びることで、「クリエイターがどのように人々を楽しませ、かつ、インスピレーションを与えるコンテンツを生み出していくのかを楽しみにしている」と述べています。
今回の仕様変更については、昨年テストが行われている段階で、TikTokならではの短い時間だからこそ成立する表現の優位性が損なわれるのではないかという意見がありました。
TikTokではアプリをインストールしたスマートフォンさえあれば誰もが簡単に動画を投稿することができます。動画はYouTubeのように必ずしも作り込む必要はなく、その手軽さがユーザーから支持されてきました。
しかし、現在でも15秒モードと60秒モードから選択できるように、必ず3分でなければ投稿できない、ということにはならないはずです。トレンドがどう動くかは未知数ですが、まずはクリエイティブの選択肢が増える、という風に捉えるのが良いでしょう。
音楽業界ではすでにTikTokに特化したコンテンツから楽曲のヒットを生み出す、“TikTokファースト”なアーティストが登場しています。制限がある中でも、才能のあるアーティストは様々な方法で、クリエイティブなアイデアを私たちに見せてくれています。
今後は3分間の動画が投稿できるようになったことで、プロモーション用のMVや、自身の楽曲制作スキルを紹介するTips動画などを制作するなどの活用もできるようになるでしょう。
なお、「長い動画の場合は、視聴者を惹きつけるためにそれなりの動画のクオリティも求められるのでは?」と考える人もいるかもしれません。そこで注目したいのが、手間をかけずにスキルや予算がなくてもクオリティが高いMVを作ることができる「Rotor Videos」のようなAIを活用したMV生成サービスです。
動画のアイデアさえあれば、こういったサービスをうまく活用することでTikTokの新しいフォーマットに対応したコンテンツを制作することができるのではないでしょうか。
【参考サイト】
https://newsroom.tiktok.com/en-gb/more-tok-on-the-clock