
Amazonがアナログレコードのサブスクリプションサービス「Vinyl of the Month Club」開始
Amazonが「Amazon Music」につづく新たな音楽サービスとして、アナログレコードのサブスクリプションサービス「Vinyl of the Month Club」を開始しました。
現在、音楽リスニング体験の主流は、CD、ダウンロードから音楽ストリーミングサービスに移行していると言える状況です。しかし、その一方でアナログレコードの需要も近年は右肩上がりで伸びており、アメリカでは昨年、アナログレコードの販売が29%増え、売上げは全体で6億2600万ドルに達しました。
また、最近でもTaylor Swiftの最新アルバム『Evermore』のアナログレコードが発売後わずか3日間で4万枚以上を売り上げたことが報告されるなど、若い世代の間でもアナログレコードの人気は近年のブーム以降も高まり続けています。
Vinyl of the Month Clubは、現時点ではアメリカのユーザーのみが対象となるサービスですが、月額24.99ドル(約2760円)で利用でき、毎月1枚、おすすめのアナログレコードをユーザーのもとに届けてくれます。
アナログレコードのカタログは、Pink Floyd、Aretha Franklin、ABBA、Miles Davis、Led Zeppelinなど60~70年代に活躍したアーティストの名盤から構成されており、毎月届くレコードのキュレーションはAmazon Musicが担当。厳選された1枚がユーザーに届けられます。
一方、ユーザーはその月に届くレコードをAmazonのサイト内で確認することができます。もし、自分が興味のないレコードが届く場合は、「サブスクリプションの管理」ページに移動して、その月のレコードをスキップすることもできます。また、配送後も未開封のままであれば、無料で返品することも可能です。
Vinyl of the Month Clubのカタログは、聴くだけであれば各種音楽ストリーミングサービスでも可能ですが、このサービスによりアナログレコードを聴くという体験が身近になることを考えれば非常に興味深いサービスです。
同サービスのカタログにあるアナログレコードの販売価格は、アメリカのAmazonでは32ドル〜50ドル(3530円〜5525円)ほどであることを考えると、とりあえず試しにアナログレコードを聴いてみたいという初心者にとっては、お得にアナログレコードを楽しめるサービスだと言えるでしょう。
音楽ストリーミングサービスで同じ音源が聴ける現代においては、アナログレコードはファンアイテム的な要素が強いフォーマットですが、こういったサービスが定着することによりアナログレコードを楽しむ体験が広がることは、自分のアナログレコードを作って販売したいアーティストにとっても追い風になるのではないでしょうか?
Amazon「Vinyl of the Month Club」
https://www.amazon.com/dp/B095WFPM47?th=1&linkCode=sl1&tag=productpost2021-20
【参考サイト】
https://japanese.engadget.com/streaming-music-made-up-83-of-the-record-industry-2020-092018312.html