2021.06.21

Apple Musicの音楽クリエイター向けツールが刷新、Shazamデータ分析ツールなど追加

AppleがApple Musicで配信する音楽クリエイター向けツール「Apple Music for Artists」のサイトを刷新すると同時に、いくつかの新機能の提供を開始しました。

新しいApple Music for Artistsには、以下のようなアーティスト向けのTipsが追加されています。

  • Createページ:iPhoneなどのボイスメモアプリやAppleのDAW「GarageBand」「Logic Pro」などのデバイスを使った作曲やレコーディング方法が紹介されているほか、ライブパフォーマンス向けの音楽アプリ「MainStage」や、動画編集アプリ「Clips」「Final Cut Pro」などもアーティスト向けのツールとして紹介されています。
  • Releaseページ:Apple Musicで楽曲をリリースするための方法や、信頼できるディストリビューターの探し方、アーティストページに適した画像の選択方法、配信時にApple Musicで表示される楽曲の歌詞のアップロード方法などが紹介されています。

また、新機能として以下のような機能が追加されています。

  • ソングツイート:ユーザーがApple Musicで配信している楽曲の30秒ティーザー付きツイートを作成できるツールです。
  • 埋め込みプレイヤー作成:アーティストのバイオやウェブサイト、ブログで使用できる埋め込みプレイヤー作成ツールです。
  • Shazamデータ分析:Apple傘下の音声識別アプリ「Shazam」を使ったデータ分析がApple Music for Artistsのアーティストプロフィールで可能になりました。

Shazamデータ分析の機能は特に注目です。Shazamは、カフェや衣料品店などで流れている楽曲をスマホに聴かせると、その曲が誰の何という曲なのか識別して教えてくれるアプリ。最近では、Shazamの検索を起点に人気が急上昇しているSOMETIME’Sのようなアーティストも登場しています。

Shazamデータ分析の機能を使うと、Apple Music for Artistsユーザーが配信する楽曲の中に国、地域、都市別のShazamチャート上位にチャートインしているものがある場合、Shazamチャートがユーザーのアーティストプロフィールに表示されます。楽曲を選択するとその楽曲が配信されている国、地域、都市別のShazamチャートを表示させることができるほか、ユーザーの楽曲がShazamで人気曲になると通知が来るように設定することもできます。

このほかにもApple Music for Artistsのサイトでは、今月からApple Musicで配信がスタートした空間オーディオについて紹介するセクションも設けられています。そちらでは、Pro Tools、Ableton Live、Nuendo、Logic ProといったDAWで使用できる空間オーディオ制作用プラグインのバンドルパック「Dolby Atmos Production Suite(Macのみ対応)」が紹介されています。

Appleは、今年後半にリリースされるLogic Proの最新モデルに空間オーディオ制作用ツールを導入することをすでに発表していますが、一足早く空間オーディオ音源を制作してみたい人は「Dolby Atmos Production Suite」の導入も検討してみてはいかがでしょうか? 

Dolby Atmos Production Suiteは、開発元であるAvidのオンラインストアで3万3000円で購入可能。90日間の無料トライアルもあります。

Apple Music for Artists
https://artists.apple.com/

Dolby Atmos Production Suite
https://shop.avid.com/ccrz__ProductDetails?viewState=DetailView&sku=Dolby+Atmos+Production+Suite&cclcl=ja_JP

【参考サイト】
https://www.hypebot.com/hypebot/2021/06/apple-music-for-artists-adds-new-features.html
https://artists.apple.com/support/1126-learn-more-about-dolby-atmos
https://professional.dolby.com/music/create-music-in-dolby-atmos/