2021.06.14

AIがサンプルを解析・自動配置してくれるサンプラー「Atlas 2」に注目

最近では、AIが制作するサンプルパックがリリースされるなど、サンプル関連でもAIを活用するケースがにわかに増えつつあります。

今回ご紹介するAlgonautの「Atlas 2」も、そんなAIを活用したサンプル関連ツールのひとつです。

サンプルマネージャーとビートジェネレーターがひとつになったソフトサンプラーのAtlas 2では、AIがユーザーのサンプルパックを解析し、自動でサンプルの種類ごと(キック、スネア、カウベルなど)に分類したサンプルマップを作成します。

これによりユーザーは、作成されたサンプルマップの中から効率的に使いたいサンプルを選び、自分好みのドラムキットを作成することができます。

また、Atlas 2にはビートメイクに最適なステップシーケンサーのワークフローに加え、DAWでは標準的なピアノロールエディターの柔軟性を踏襲したシーケンサーも搭載されています。このシーケンサーには「三連符」「ポリリズム」などの作成ができるモードがあり、グリッドを調整しながら、手軽にユニークなビートパターンを作成することもできます。

さらにシーケンサーの各パートに既存のMIDIクリップを挿入することで、作成中や作成後のビートパターンを簡単にアレンジすることもできます。

作成したビートパターンは、シーケンサーの全てのパートをひとまとめにするか、もしくはそれぞれのパートごとに書き出すかを選択後、MIDIクリップ及びオーディオファイルとして書き出すことができます。

Ableton認定トレーナーのミュージシャン・Tom Cosm氏による「Atlas 2」の解説動画

Atlas 2は、AU/VSTプラグインとして使えるほか、スタンドアローンとしても使うことができます。価格は99ドル(約1万856円)で、Algonautのサイトから購入可能です。

Atlas 2はビートメイキング向けの仕様になっていますが、その「AIがサンプルのキーやコードを自動で分析して、使いやすく分類してくれる」機能はビートメイキング以外の音楽制作にも応用ができそうです。サンプルを使った音楽制作をさらに効率化させたい人は、今から触ってみてはいかがでしょうか?

Algonaut Atlas 2
https://algonaut.audio/