
Sensel、MPE対応機種向けプリセットを無料公開。Ableton Live 11やSerumユーザーは要注目
MIDIコントローラー、キーボードなどを着せ替えて使用できるタッチコントローラー「Morph MPE」を販売するSenselが、MPE(MIDI Polyphonic Expression)に対応したDAWやソフトシンセ、ハードシンセ用のプリセットを収録した「express MPE」を無料公開しました。
MPEは、従来のMIDI情報では不可能だった、「複数のノート(音符)など多次元の演奏情報を同時にコントロール」できる新しいMIDI規格で、シンセサイザーの発明以来、エレクトロニック・ミュージックにおける最大の革新と言えます。
対応機種・音源を使用することでプレイヤーは音色、ピッチ、振幅などのパラメータをすべて同時にコントロールできるため、今までは難しかった、より直感的で有機的な演奏が可能になります。
最近では、今年2月にリリースされたAbletonのDAW「Live 11」が対応するなど、MPEは音楽クリエイターの間でも注目を集めています。
express MPEには、人気ソフトシンセで日本でもユーザーが多い「Serum」をはじめ、「Aalto」、「Kaivo」、「Quanta」、「Pigments」、「Audio Damage Phosphor」などソフトシンセのほか、「Bitwig」、「Live」といったDAW、ハードシンセ「ASM Hydrasynth」などMPE対応機種用のプリセットがそれぞれ5つ以上含まれています。
MPEは新しい規格のため、まだ対応する機種も少なく、音楽クリエイターの中にも興味はあるものの、実際に使ったことがなく、どのように音楽制作や演奏に影響を与えるかが気になっていた人も決して少なくはないはずです。
express MPEは、そういった音楽クリエイターに最適なプリセット集で、これに含まれるプリセットを利用することで、各対応機種でMPEがどのように動作するかを確認することができます。また、プリセットは「Morph MPE」や他のMPE対応コントローラーを所有していない場合でも、対応するDAWのエディターを使うことで利用でき、MPEによる表現を試すことが可能です。
音楽クリエイターは、express MPEのプリセットを使って、機材の動作を確認しながら、今後のMPE活用の可能性を探ってみてはいかがでしょうか?
express MPE
https://morph.sensel.com/pages/expressmpe
【参考サイト】
https://www.gearnews.com/namm-2021-express-mpe-presets-for-mpe-synths-for-any-mpe-controller/
https://www.minet.jp/contents/article/mpe-midi-polyphonic-expression/
Photo by Amin Asbaghipour on Unsplash