
TuneCore Japanの自動ロイヤリティ分配機能がミュージックビデオにも対応
日本における代表的な音楽配信ディストリビューションサービスの「TuneCore Japan」が、自動ロイヤリティ分配機能「Split」をMV配信(ビデオ配信サービス「Video Kicks」)に対応させることを発表しました。
これにより、TuneCore Japanユーザーは、今後、音楽配信と同様にMVを配信・販売し、その関係者で収益分配が可能になります。
SplitのMV対応の背景には、近年、ストリーミングによるMVの配信売上が増加していることがあります。
TuneCore JapanのVideo Kicksチームは、Apple Musicが発表した「Top Songs of 2020」のうち、9割以上のアーティストがMVもストリーミングサービスに展開していることを報告しています。
また、今年3月に日本レコード協会が発表したレポートによると、2020年の音楽配信売上のうち、ストリーミングによるMVの配信売上は前年比147%の19億円となっています。
ユーザーがMVに接触するポイントは、ストリーミングプラットフォームに留まりません。LINE MUSICではLINEのプロフィール背景画像にカタログの中から、ユーザーがお気に入りのアーティストのMVを選んで設定できる「プロフィールMV」機能も公開されています。この機能では通常のMVと同じように収益化することができるため、自分のMVをプロフィールMVに設定することをファンに呼びかけることで、収益化を図るアーティストもすでに存在します。
近年音楽制作の現場では、複数のコラボレーターを迎える形で制作する楽曲が増えています。先日Destrokidが行なった自動ロイヤリティ分配機能のアップデートも、そうした流れを受けてのものでした。
今回の機能実装の直接的な背景にはユーザーのMV視聴数の増加があるといえますが、こうした機能が定着すれば、クリエイターとしてもロイヤリティ分配に頭を悩ます必要がなくなり、作曲と映像制作のよりカジュアルなコラボレーションを進められるようになるのではないでしょうか?
【参考サイト】
https://www.tunecore.co.jp/news/269
https://group.wano.co.jp/blog/2136/
https://group.wano.co.jp/blog/2170/