2021.05.27

SoundCloudがClubhouseで音声イベント実施。アーティストと企業家・インフルエンサーとのマッチング支援も

近年、様々な方法でアーティスト支援を打ち出し、今年に入ってからも「Fan-powered(ファン・パワード)」と呼ばれる、ロイヤリティ支払いモデル(ファンによるアーティスト楽曲の再生がよりアーティストに収益として還元される。解説記事)の導入を発表していたSoundCloudが、5月26日より新たにウィークリーアーティストイベントシリーズを音声SNS「Clubhouse」で開始しました。

音声イベントのホスト役は、DJ、プロデューサー、元MTVのホストのJasmine Solanoが務め、Charmaine、Ela Minus、Kid Quill、Lourdiz、Otis Kane、Pa Salieu、Payday、Sofia Mills、SoFaygoら、若手アーティストの支援プログラム「First on SoundCloud 2021」に選出された新進気鋭のシンガー、ソングライター、ラッパー、DJが参加します。

「First on SoundCloud」の一環として行われるこのイベントは、今年5月から7月にかけて毎週実施され、週替わりで参加するアーティストは、それぞれのコラボレーターや友人、ファンを招待し、自身のアーティストとしてのアイデンティティを深く掘り下げていきます。

会話の内容はイベント後にアーティストのSoundCloudページでファンに向けて全文公開されますが、イベントではファンとの交流だけでなく、ライブチャットを通じて、各アーティストと業界のリーダーや起業家、インフルエンサー、その他のミュージシャンとのマッチングを図ることも目的にしています。

イベントに関してSoundCloudのエディトリアルディレクターであるLeon Sherman氏は、

「Clubhouseでのふらりと立ち寄った参加者の誰もがスピーカーになれる体験と、SoundCloudのダイナミックなファンコミュニティは、どちらも今日の文化を形成しています。私たちは、幅広いコミュニティとアーティストの日常という、これらの影響力のある世界を一緒にすることで、アーティストの創造的なプロセスに深く入り込み、長期的なキャリアの成功を築く手助けをします」

と声明の中で述べています。

最近では、Clubhouse以外や他の類似サービス以外に、主要SNSのひとつであるTwitterも音声チャット機能の「Spaces(スペース)」を一般公開したことで、音声SNSに対する注目が以前にも増して高まっています。

また、Discordがクリエイター向けに音声イベントの有料チケットを販売できる機能のテストを開始するなど、収益化に関する動きも広がっています。

SoundCloudの今回の取り組みは、音声SNSを通じてファンとの交流や収益化を考えるアーティストや音楽クリエイターにとっても音声SNS活用のヒントになるのではないでしょうか?

【参考サイト】
https://www.musicbusinessworldwide.com/soundcloud-launches-weekly-artist-talk-series-on-clubhouse/