
ファン同士ビデオチャットしながら視聴できる配信ライブプラットフォーム「Flymachine」に注目
配信ライブを自宅にいながらリアルなライブ会場の最前列にいるかのように視聴し、配信画面上を自由に動き回りながら交流できる新たなバーチャルライブベニュー「Flymachine」が、6月3日より提供開始されます。
Flymachineは、TicketflyとTicketWebを共同設立したAndrew Dreskin氏、音楽フェス「Bonnaroo」と「Outside Lands」を共同設立したSuperflyのチーフ・エレクスペリエンス・オフィサーのRick Farman氏、グラミー賞にもノミネートされたライブ用アプリ、XRソフトウェア開発を手かげる「namethemachine」のチーフ・テクノロジー・オフィサーであるMatthew DavisMatthew Davis氏が共同設立者兼最高技術責任者を務めるなど、業界のベテランが中心となって開発された配信ライブプラットフォームです。
リアルのライブ会場では、隣にいる見知らぬファンとライブやアーティストについて語り合うなどして交流する“偶然の出会い”もライブ体験の醍醐味ですが、Flymachineではそのような体験をインタラクティヴテクノロジーにより追体験的に楽しめるのが特徴です。
ファンはパプリック、プライベートのバーチャルルームを共有しながら、ライブ中にビデオチャットを利用することでライブを視聴する世界各地にいる別のファンともお互いの顔を見ながら話すことができます。
公開中のティーザー動画では、配信画面上にファンの顔が映る小さな丸型のカメラ画面や六角形のカメラ画面を使ったアイコンを確認することができます。Flymachineでは自分のアイコンを移動させて、別のグループに参加することで、そこでの会話を楽しみながらグループビューイングが可能になります。
また、パフォーマンスを行うアーティストもアリーナクオリティの視覚効果を利用して、ユニークな配信ライブ体験をデザインできるだけでなく、ライブのフィードバックをリアルタイムに受けるなどファンとインタラクティヴに交流することが可能です。
コロナ禍をきっかけに急速に普及した配信ライブですが、「プラットフォーム上でいかにファンとアーティスト、ファン同士がインタラクティヴに交流を深めていくのか?」はこれまでの課題のひとつでした。
その方法として、プラットフォームにあるコメントやエモート機能などが利用されてきましたが、Flymachineのようにビデオチャット機能を活用することで会話ベースの交流が可能になれば、配信ライブのリアルの追体験的な没入感はより高まることになるでしょう。
また、昨年後半以降、配信ライブでもリアルの会場と配信の両方を行うハイヴリッド形式のものが見られるようになりました。コロナ禍においては、当初リアルライブの代替品という意味合いが強かった配信ライブですが、その普及の過程でオンラインで世界中のどこからでもライブに参加できる“場所性に囚われない”というメリットも広く知られるようになりました。
そのようなメリットを考えると、コロナ収束後も配信ライブはリアルとのハイヴリッドの形で利用されることで、アーティストにとっては、ツアーで訪れない場所でもライブを共有する方法として活用される可能性があります。
Flymachineは、まさにそんな“アフターコロナ時代に対応したライブ配信プラットフォーム”といえるでしょう。
なお、Flymachineではサービスの提供開始後、Yaeji、Snakehips、Liz Cooper、Ben Folds、Aaron Frazer、K.Flay、The Black AngelsらのライブをニューヨークやLAなど各地にあるFlymachineのパートナー会場から配信する予定です。
【参考サイト】
https://www.hi-techchic.com/flymachine-reveals-new-virtual-venue-for-live-entertainment/
https://www.flymachine.com/