
フィットネス分野での活用も。コロナ禍の生活で広まる「生活必需品としての音楽」
コロナ禍で急速に需要を増やした自宅でのエクササイズ。高機能センサーやAIといったテクノロジーを駆使した関連機器と、サブスクリションでの遠隔トレーニングを組み合わせたサービスがアメリカで流行を見せているといいます。
今年初めにはGoogleがフィットネス用ウェアラブルデバイスを販売するFitbitを買収するなど、デジタルテクノロジー×フィットネス市場は拡大しています。
Fitbit は Google の一部となりました – Fitbit Blog
https://blog.fitbit.com/jp-2021-update/
一方、Spotifyがワークアウト用の新しいプレイリストを作るため、フィットネスインストラクターを招聘したというニュースもありました。下記の記事では、フィットネス企業とストリーミングサービスが連携することで新たなプレミアムコースを提供し、サービスの収益と音楽の権利所有者に支払うロイヤリティの両方を増やすことができるのではないかと提案しています。デジタルテクノロジー×フィットネス市場の拡大は、音楽業界にとっても収益拡大のチャンスと考えられるのです。
音楽と運動の関係について、東大の池谷裕二教授は、録音された音楽は一定のリズムを刻むので、反復的な運動にはぴったりであること、また、自分の好きな音楽を聴くとドーパミンが分泌され、負担が軽減されるということを指摘しています。
Sound United(米国)の調査によると、音楽を聴くことは、運動やテレビを見ることよりも、幸福感を上昇させるのに重要だとランク付けされました。パンデミックが長引く中、多くの人にとって音楽は単なる趣味的な消費物としてではなく、これまで以上に生活に不可欠なものとして、身近なものになっていきそうです。