2020.11.17

ポイントは7つ! アーティストのためのワンランク上のインスタグラム活用術

Instagramは現在、Facebookに次いで2番目に利用されているソーシャルプラットフォームです。月間アクティブユーザー数は10億人を超え、24時間で投稿が消える独自の機能「ストーリー」は、1日あたり5億人に利用されています。

画像投稿だけでなく、自分のデモ音源やトラックを配信して他アーティストとコラボするきっかけ作りであったり、好きなジャンルのクリエイターとの情報交換の場にしたりと、音楽制作面でも効果的に使うことができるプラットフォームです。

Soundmain Blog今回の更新は、前回のYouTube活用術に引き続き、米デジタル・ディストリビューション企業The Orchardのブログ「The Daily Rind」の記事(英語)を元に、アーティストのブランディングに役立つInstagram活用術をお送りします!

▼YouTube活用術はこちら▼

①アカウント設定のポイント

プロフィール

プロフィールの項目はすべて埋めましょう。ウェブサイトの欄は、フォロワー数1万人未満の未認証アカウントでも外部リンクを貼ることができる唯一の場所です。最新リリースのページやLinkfireなどのランディングページ、公式サイトのURLは必ずこの項目に入れ、空欄にならないようにしましょう。

プロフィールの項目はすべて埋めましょう

オプション

設定画面の「他のアプリへのシェア」から、様々なソーシャルメディアのアカウントと連携することができます。Facebookと連携する場合は個人アカウントに連携され、そこからFacebookページに切り替えることができます。

②投稿の際のポイント

Instagramの主な用途は、もちろん写真や動画を投稿することです(動画は最大1分まで録画することができます)。サイズを変更し、フィルタを選び、編集し、キャプションを追加すれば最低限の準備は完了ですが、さらに下記のテクニックを取り入れてみましょう。

パーソナルな投稿を意識する

プロモーション用の写真や動画などのプレス向け資料、公式MVのクリップなどを投稿してもいいですが、宣伝用ではない、自分のパーソナルな部分を出した写真や動画も投稿してみましょう。

パーソナルな投稿を意識する

パーソナルな投稿が全体の約7割ぐらいを占めるように意識してみてください。ファンにとって、好きなアーティストの等身大の人生が垣間見えることは嬉しいものです。
最大10件の写真や動画をまとめて投稿することができるので、うまく活用してイベントやツアー、握手会などの様子をシェアしましょう。
また、InstagramとFacebookのどちらのアルゴリズムでも動画コンテンツを優先的に扱っているので、動画コンテンツをできるだけ取り入れることも意識してみましょう。

構図に変化をつける

ギャラリーの見た目に変化をつける

綺麗な構図かつ明るい照明でユーザーの目を引く写真を撮るようにしましょう。解像度も高い方が良いでしょう。
写真のテーマを決めて色味やフィルタを選ぶことで、フィード上で目立たせることができます。
また、様々なアングルで写真を撮り、ギャラリーの見た目に変化をつけるようにしましょう。

外部サービスとの連携

InstagramのコンテンツをFacebookやTwitterで共有する場合は、プラットフォームを相互に宣伝することを意識しましょう(どちらのサービスもInstagramとの連携機能が充実しています)。
基本的には、各ソーシャルプラットフォームごとに別々の写真や動画をアップロードするのがベストです。

ハッシュタグ

位置情報やハッシュタグを利用した投稿はエンゲージメントが高くなる傾向にあります。ハッシュタグをつけることで、別のコミュニティのユーザーにつながる可能性もあります。
例えば、以下のハッシュタグを使ってあなたのコミュニティを拡大してみましょう。

  • #TBT (Throwback Thursday):昔の写真に
  • #OOTD (Outfit of the Day):ファッションに
  • #justgoshoot:ハイクオリティの写真に
  • #colorgram:カラフルでハイクオリティの写真に

位置情報のタグ付け

タグ付けして投稿する

投稿に位置情報をタグ付けすると、その場所のフィードに追加されるのでリーチが広がり、投稿を見つけてもらいやすくなります。投稿に紐づく街や近隣の施設、企業などの名前をタグ付けし、ツアーの宣伝につながるようにしましょう。

アカウントのタグ付けとコメント

アカウントを写真や動画にタグ付けすると、その内容がユーザーの「タグ付けされた写真」一覧に表示されるようになり、リーチを広げることができます。また、キャプションやコメントにアカウントをタグ付けすると、通知がそのアカウントに飛びます。
ユーザーとのエンゲージメントを保つためにも、コメントには可能な範囲で「いいね!」と返信をするようにしましょう。

③ストーリーを活用する

Instagramのストーリー機能は、写真や15秒の動画で日々の活動をシェアできる機能で、投稿された内容は24時間経つと自動的に削除されます。右にスワイプしてカメラを起動し写真を撮ったり、絵を描いたり、文字を入力したり、スタンプを追加したりして投稿ボタンを押すだけでシェアできます。

ストーリー機能を活用する

ストーリーにアカウントをタグ付けする際には、普通の投稿と同じように「@アカウント名」を入力します。様々なフォントを使って文字を書くことができ、自分で自由に絵を描くこともできます。また、「Boomerang」「Superzoom」「Focus」「Rewind」「Hands-free」「Music」など、様々なフェイスフィルターやビジュアルエフェクトを追加することもできます。

15秒以上の動画は自動的に複数のストーリーに分割されます。使用する際は、カメラロールから選択しましょう。また、スタンプを使うことでファンの注目を集め、エンゲージメントを高めることもできます。ファンに質問したり逆にしてもらったり、色々な機能が備わっていますよ。

<ストーリー上の主な機能>

  • アンケート:ストーリー上でユーザーの意見を聞くことができます。
  • ハッシュタグ:ストーリーをコミュニティのハッシュタグページに追加することができます(スタンプとして貼り付けられます)。
  • リンク:認証済みのアカウントと1万人以上フォロワーがいるアカウントは、ストーリーにリンクを追加することができます。これにより、フォロワーをシームレスに商品に誘導することができます。
  • 音楽:自分自身や他のアーティストの音楽を15秒間まで追加できます。
ストーリー上の主な機能をご紹介
  • 場所:その場所で撮影された他のストーリーのフィードに自分のストーリーを載せることができます。
  • 投稿のシェア:自分や他の誰かの投稿をストーリーに追加できます。投稿の大きさは自由に変更することができます。「新しいポスト」や「クリック!」など、行動を喚起する表現があると良いでしょう。
スタンプを使ってみましょう

<色々なスタンプ>

  • カウントダウン:イベントへのカウントダウンを作成できます(ファンが自分のストーリー上で使うことができるようになります)。
  • クイズ:選択式のクイズをフォロワーに出すことができます。
  • チャット:このスタンプを使用すると、フォロワーは最大32人のプライベートDMグループへのアクセスを申請できます(交流が終わったらチャットルームを閉じることができますが、参加者には履歴が残ります)。
  • 質問:ファンからの質問に音楽で回答することができるようになりました。
  • GIF:GIF画像ストックサイトのGIPHYにアップロードしたGIF画像を、オリジナルのスタンプとして使うこともできます。
音楽系サービスとの連携

<音楽系サービスとの連携>

  • Spotify:Spotifyで曲を聴いている時に「シェア」ボタンを押すことで、その曲をあなたのInstagramストーリーでシェアすることができます。ユーザーは「Spotifyで再生」をクリックすることでその曲を聴くことができます。
  • Soundcloud:曲を聴いている時に「シェア」ボタンを押すことで、その曲をあなたのInstagramストーリーでシェアすることができます。この機能は自分のカタログを見せるだけでなく、ファンが作成したリミックスを紹介するのにも便利です。
  • Pandora:再生中画面から「シェア」をタップし、「Instagramストーリー」を選択してシェアすることが可能です。

<ストーリーをハイライトに追加する>
アーカイブされたストーリーは、あとでハイライトに追加することも可能です。複数のストーリーを組み合わせることで、自分の世界観を表現しましょう。

ストーリーをハイライトに追加する

新しいフォロワーに向けた「あなた」というアーティストの紹介や、重要なストーリーを見逃してしまったフォロワー向けの情報など、重要なものをいくつかグループ分けしておくといいでしょう。ツアーや新曲など、自分のブランドに合ったものを作り、各グループにはそれぞれオリジナルのアイコンを設定しておきます。

ただし、ハイライトは基本的に新しいユーザーに自分をざっと簡単に知ってもらうためのものなので、あまり多く作りすぎないことも大切です。

④ライブ配信を活用する

ライブ配信機能を使えば、フォロワーとリアルタイムでつながることができます。ライブを開始するには、右に画面をスワイプしてカメラを起動し、ライブを選択してシャッターボタンを押します。最大1時間まで配信することができ、終了後はストーリーに追加することができます。

ライブ配信機能を使う

他の人のInstagramライブへの参加をリクエストして合同配信をすることもできます。また、配信中にカメラロールから写真や動画を選んでシェアしたり、質問スタンプをライブ配信前に設定することでファンから質問を受け付けたり、逆にファンに質問することもできます(ライブ中のQ&A機能を使えば、ファンからのコメントを非表示にし、質問だけを表示させることもできます)。

⑤インサイトを活用する

分析機能を活用する

通常のアカウントからビジネス/クリエイターアカウントに切り替えることで、分析機能(インサイト)といくつかの広告機能を利用することができます。切り替えは、誰でも無料で行うことができます。

※2020年現在、翻訳元記事に記載のものとはUIが変わっています。最新のUIに基づいた利用法については、下記の記事を参考にしてみてください。

⑥IGTV:より長い動画を扱いたい場合

IGTVはより再生時間が長くハイクオリティな動画コンテンツを扱うためのInstagram公式アプリです。Instagramのアプリからも作成したチャンネルにアクセスすることができます。シリーズ物、インタビュー、縦方向のMV、アコースティックライブなどを投稿するのに最適です。

▸iOS:https://apps.apple.com/jp/app/id1394351700
▸Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.instagram.igtv&hl=ja

2019年に実装された新機能

2019年にいくつかの新機能が実装されています。

  • IGTVの動画のプレビューをInstagramのフィードに共有できるようになりました。
  • 縦横どちらの方向の動画でもIGTVから共有ができるようになりました。視聴者は、動画をタップするかスマホを横にすることで、横方向の動画を全画面表示できます。
  • IGTVの複数の動画を、シリーズごとにまとめることができるようになりました。フィードやストーリー、ライブ配信と違い、IGTVでは統一感のあるタイトルとテーマを用いて、シリーズ単位でブランド化を図ることができます。これにより、視聴者が続きを楽しみにする状況を作り出すこともできるでしょう。

また、IGTVのインサイトでは、エンゲージメント数、再生数、いいね!の数、コメント数、リテンションを確認できます。

⑦コンテンツ編集に役立つツール

Instagramは、より良いコンテンツを作るのに役立つ独自の写真ツールアプリを公式で提供しています。

・Boomerang:GIF風の動画を作って投稿できます。
▸iOS:https://apps.apple.com/jp/app/id1041596399
▸Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.instagram.boomerang&hl=ja&gl=US

・Hyperlapse:タイムラプス動画を作ることができます。(iOSのみ)
▸iOS:https://apps.apple.com/jp/app/id740146917

・Layout:写真のコラージュや比較画像を作ることができます。
▸iOS: https://apps.apple.com/jp/app/id967351793
▸Android: https://play.google.com/store/apps/details?id=com.instagram.layout&hl=ja&gl=US

また、公式のアプリではありませんが以下のツールも役立ちます。

・Later:Instagramの予約投稿をしてくれるアプリです。
▸iOS:https://apps.apple.com/jp/app/later/id784907999
▸Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=me.latergram.latergramme&hl=ja

・Repost for Instagram:引用元を明記しつつ、他のアカウントのコンテンツを共有することができるアプリです(フィード上でファンやパートナーを応援することができます)。
▸iOS:https://apps.apple.com/jp/app/id1331571544
▸Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.redcactus.repost&hl=ja&gl=US

コンテンツのクオリティで差をつけたくなったら、VSCO、Snapseed、Darkroom、Afterlight、Enlight Quickshot、Lightroom、Unfolなどのアプリを使って、より凝った編集にチャレンジしてみても良いでしょう。

翻訳:加賀美竜一
編集:岩永裕史、関取大(Soundmain編集部)

元記事:<<Instagram 2020 Best Practices>>