2020.11.10

ネットを通じて海外展開! 独立系、DIY音楽クリエイターにおすすめのサービス/ツール11選

独立系、インディペンデントあるいはDIYで活動する音楽アーティストやクリエイターの皆さんには、ネットを通じての海外展開を考えている方も多いと思いますが、「どこから始めてよいか分からない……」という声もよく聞こえてきます。

そこで、音楽マーケティングやプロモーションなどに活用できる11のサービスをピックアップしました。

今すぐに使えるサービスから、数年後の海外ライブを想定して長期的に使ってみてもいいサービスまで選りすぐりしています。
トライアル期間が無料なものも多いので、ご自身のキャリア・プランに合いそうなサービスは是非一度試してみてください!

デザイン作成サービス Canva

▸ウェブページ https://www.canva.com

このサービスでは、自分の画像と多数あるテンプレート、テキストを組み合わせるだけで簡単かつ無料でデザインを作成できます。様々な告知のための画像素材〜バナー、SNSヘッダー、Instagram向けの画像、デジタルポスター、そして紙素材などなど。海外のサービスなので英語フォントのノリがとても良く、ざっくり作っても“映える”画像が作れるでしょう。

Canvaで作ってみた画像
編集部でもSNSの投稿用画像を作ってみました!

動画作成サービス Artgrid

▸ウェブページ https://artgrid.io/

映像素材をサブスクリプション型で使用することのできる、Music VideoやTwitter用の告知映像などを作りたいクリエイター向けのサービスです。映像のクオリティーもとても高く、ジャンルを検索していくことで、貴方の作品に合う映像を素早く見つけることができます。

短尺動画プラットフォーム Triller

▸ウェブページ https://www.triller.co

ヒップホップ・シーンを中心に、アメリカではTikTokを凌ぐ勢いで使われている短尺動画プラットフォームです。自作の曲をアップロードして15秒の位置を決定、3種類の動画を撮影すれば、ビートや曲調に合わせて自動で編集された短尺MVを作ってくれます。
日本でのサービス提供も予定されているので、今からコンテンツを公開し続ければ先行メリットがあるかも。

編集部でも動画を作ってみました!

短縮リンクサービス Feature.fm

▸ウェブページ https://feature.fm

最近は日本のアーティストやレーベルもLinkfire などの短縮リンクサービスを使っていますが、Romy(The XX)など最先端のアーティストがこぞって使っているのがこのfeature.fm。
短縮URL作成と効果測定、Pre-Saveなどのキャンペーンはもちろんのこと、“Follow To Unlock”という機能でSpotifyのアーティストページのフォローを促すなど、オーディエンス構築の機能が充実しています。

音楽業界へのプロモーション DropTrack

▸ウェブページ https://www.droptrack.com

自分の音源をDJ、ブロガー、レーベル、プレイリスト・キュレーターに聴いてもらえる場を提供しています。音源をアップロードして、様々な相手先にピッチ(提案)したり、自分が持っている連絡先をインポートすることで効率的な連絡にも使えます。
また、聴いた人の属性や地域などが分かるアナリティクス機能もあります。

音楽業界へのプロモーション ClapCharts

▸ウェブページ https://clapcharts.com/

DropTrackと同様のツールです。98社のレコード会社/音楽出版社、59のPR会社/メディア、また105人のマネージャーも登録しています。このツールを使って業界内で楽曲を聴いてもらうことで、海外展開のチャンスを得ることができるかもしれません。

ポッドキャスト展開 Anchor

▸ウェブページ https://anchor.fm

英語を話せる人には今、オーディエンス/ファンを構築するためのポッドキャスト開設がおすすめです。
このツールでは自作のラジオ番組のように、自分の曲に対する情熱、影響を受けたアーティスト、また時事ネタについてのトーク等を、ポッドキャストから各音楽配信サービスに展開することができます。
最近のSpotifyはポッドキャストに力を入れているので、うまく連動できれば楽曲のプロモーションにも繋がります。

マーケティング分析 Chartmetric

▸ウェブページ https://app.chartmetric.com/

楽曲のストリーミング数やSNSのフォロワー数など、音楽マーケティングに必要な数値を、複数のサービスを横断して閲覧できるツールです。しかも自分だけではなく他のアーティストの数値も見られるので、様々なマーケティング調査にも活用できます。
インディペンデント・レーベルを運営しているなら、様々なデータのチームへの共有にも使えます。

サウンドチェック Uptune

▸ウェブページ https://upscale-technology.com/

ライブハウスでのサウンドチェックに使えるのがこのツール。リハーサルの演奏音源を聴かせるだけで、ギターやベースなど各楽器の音量のバランス、アンプのボリュームの上げ下げなどをアドバイスしてくれます。
海外でのライブでは、まずはリハーサル時の出音が大切です。現地でのコミュニケーションに不安がある人も、このツールを活用すればスムーズに良いバランスの出音を作れることでしょう。

ライブ共演のマッチング Banding

▸ウェブページ https://banding.app

「そもそも海外でライブの予定がない」という方は、このアプリを使いましょう。演奏する音楽のジャンル、スタイル、SNSでの規模感や集客力が近いアーティストやバンドを探して、共演のアプローチや相談ができるマッチング・サービスです。
海外で有料ライブを行う際はビザ申請もお忘れなく。

多目的ディストリビューション Amuse

▸ウェブページ https://www.amuse.io

Lil Nas X「Old Town Road」も、最初はこのamuseから配信されていました。北欧発の無料音楽ディストリビューション・サービスで、“スマホ時代のレコード会社”として話題になりました。無料で利用できる秘密は、視聴データのパフォーマンスからアーティストの可能性を算出、期待大のアーティストとは別途レーベル契約(アーティスト・フレンドリーな)を結び、強力にサポートするというビジネスモデルにあります。

▼YouTubeチャンネルを持っている方はこちらの記事も是非ご覧ください

編集:鈴木貴歩+Soundmain編集部

プロフィール

鈴木貴歩(エンターテック・アクセラレーター)

ゲーム会社、放送局でコンテンツ企画、事業開発を担当した後に、2009年にユニバーサルミュージック合同会社に入社。デジタル本部本部長他を歴任し、音楽配信売上の拡大、全社のデジタル戦略の推進、国内外のプラットフォーム企業との事業開発をリードし、2016年に起業。
現在は日米欧の企業へのエンターテック領域の事業戦略、事業開発、海外展開のコンサルティング事業に加え、日米中のスタートアップのアドバイザーも務める。
“エンターテックはカルチャーを創る”がビジョン。

Twitter https://twitter.com/SuzukiTaka