
アナログレコード用ミックスを学びたい人は必見。レコードカッティング・シュミレートプラグイン「SimuLathe Reference Edition」
ドイツ・フランクフルトを拠点とするインディペンデントレーベル「Tokyo Dawn Records」。
1997年に「オープンソース・ミュージック」を推進する最初のネットレーベルのひとつとして設立された同レーベルでは、これまでにブロークンビーツ、ネオソウル、ファンク、ハウス、エレクトロ、ヒップホップなどのジャンルの作品をリリースしています。
またTokyo Dawn Recordsでは、音楽作品のリリースに加え、高品質なイコライザー、リミッター、コンプレッサーなどプラグインを開発するブランド「Tokyo Dawn Labs」も運営しており、同ブランドの製品は、世界中のミュージシャンのの間でスタジオワークを向上させるものとして、高く評価されています。
そんなTokyo Dawn Labsが新作プラグインとして発表したのがアナログレコード制作の過程をシミュレートできるプラグイン「SimuLathe Reference Edition」です。
SimuLathe Reference Editionは、アナログレコード向けのマスタリングプラグインではなく、アナログレコードを制作したい音楽クリエイターやアナログレコード向けのエンジニアリングを学ぶ学生向けの教育用ツール。
プラグインには、仮想ディスクカッティング旋盤のほか、古典的なディスクマスタリングフィルターセクション、物理的にモデル化された3つのターンテーブルのピックアップ(交換針、カートリッジ)、仮想レコードの溝を視覚的に検査できる「groove microscope」といった機能が搭載されています。
これによりユーザーは、実際のレコードプレスのための実験に伴う費用や労力をかけずにシュミレーション結果を元にアナログレコード向けのミキシングの準備を行えるようになります。
価格は150.00ユーロでMac/Windows両対応。VST2、VST3、AU、AAXの各フォーマットで利用でき、無料のデモ版も用意されています。
アナログレコードの売上はアメリカにおいて、17年連続で増加しており、現在もその人気は継続傾向にあります。またここ数年は、熱心なファンに向けたコレクタブルなアイテムとして、アナログレコードを販売する有名アーティストも少なくありません。
またインディペンデント/DIYアーティスト向けの音楽およびマーチャンダイズ販売プラットフォームのBandcampではダウンロード音源だけでなく、アナログレコードの販売も行えるなど、今ではインディペンデント/DIYアーティストが個人でアナログレコードを販売できる環境も整備されています。
今後、自主制作した音源をストリーミングやダウンロードだけでなく、アナログレコードでも販売したい人はSimuLathe Reference Editionを導入してみてはいかがでしょうか?
文:Jun Fukunaga
Tokyo Dawn Labs 「SimuLathe Reference Edition」
https://www.tokyodawn.net/tdr-simulathe-ref/