2023.02.10

Mastercardが新人音楽アーティスト支援。目的にしたWeb3音楽プログラム「Artist Accelerator」発表

音楽シーンにおいても、メタバースやNFTなどWeb3関連テクノロジーの活用が進んでいます。そんな中、かねてからWeb3の領域に注目してきた決済サービス大手のマスターカードが新たにWeb3.0音楽プログラムの立ち上げを発表しました。

マスターカードは、同社と提携する金融機関に仮想通貨取引機能を提供するプログラム「Crypto Source」を発表しているほか、暗号資産取引所「Coinbase」との提携など、Web3関連の施策にも積極的に取り組んでいます。

今年1月に開催されたCES 2023(Consumer Electronics Show 2023)にて発表された「Mastercard Artist Accelerator」は、新進気鋭のミュージシャン5名を選出し、Web3上でのブランド構築と技術の開拓を支援するというもの。2023年春に開始が予定されています。

ブロックチェーンテクノロジーPolygonを活用したこのプログラムでは、参加アーティストがNFTのミント(新規発行)、仮想世界での自己表現、参加型コミュニティの確立など、Web3体験を通じたブランド構築の方法を学ぶことができるカリキュラムを用意。

またアーティストのファンには「Mastercard Music Pass」という限定NFTが提供され、保有するファンはコラボレーションコンテンツやリアル/メタバースで開催されるイベントなどにアクセスできるようになるとのことです。

Mastercard Artist Acceleratorについて、マスターカードの最高マーケティング・コミュニケーション責任者のRaja Rajamannar氏は、以下のように述べています。

「音楽は普遍的な情熱であり、私たちにインスピレーションを与え、感動させ、私たちを結びつけます。(参加アーティストは)Mastercard Artist Acceleratorを活用することで、アクセスを拡大し、最先端の Web3 テクノロジとの接続をさらに促進します。〔…〕私たちのビジョンは、情熱と目的を橋渡しし、新進気鋭のアーティストにスポットライトを当て、参加者が一緒に学び、実験し、成長できるインタラクティブなコミュニティを作ることです」

音楽シーンでもWeb3関連テクノロジーの活用は進んでおり、これまでにはNFTアルバムの販売のほか、メタバースイベントへのアクセスキーや音楽プラットフォームでのPre-add/Pre-saveの特典、自分の音楽の小口所有権の分配にNFTを活用するといった例が見られます。

今後、「Mastercard Music Pass NFT」のような支援プログラムが増えていくことで、音楽シーンにおけるWeb3関連テクノロジー活用の可能性も広がっていくのではないでしょうか?

文:Jun Fukunaga

【参考サイト】

Mastercard announces Web3 spotlight program to develop & launch emerging musical artists in the digital economy | Mastercard Newsroom
https://www.mastercard.com/news/press/2023/january/mastercard-announces-web3-spotlight-program-to-develop-launch-emerging-musical-artists-in-the-digital-economy/