2023.01.25

KORGが開発協力、音楽の教科書の出版社による「感覚的に楽しく音楽制作を学べる」Webアプリ「カトカトーン」発表

音楽教材の出版事業を行う教育芸術社が、音楽機材メーカー・KORG、NHKの音楽教育番組などを手がける株式会社ディレクションズの協力を得て、新たな音楽Webアプリケーション「カトカトーン」を開発することが発表されました。2023年4月より試験公開し、2024年4月から教育芸術社のサイトにて無料公開されるとのことです。

「カトカトーン」ロゴ

「カトカトーン」は、主に小学校3年生以上を対象とした、教育現場で活用できる音楽Webアプリケーション。名前の由来は、 音符の俗称である「おたまじゃくし」の古語「蝌蚪(かと)」とのことです。

初心者でもわかりやすく音楽を作れる機能を備え、プログラミング的思考の育成につながる体験が可能。また、作った音楽はデータとして書き出して、授業支援ツールなどを通じて共有することもできます。

さらに、教育芸術社発行の音楽教科書に掲載されている楽曲の一部がプロジェクトファイルとして配布、カトカトーンのピアノロール画面に表示されるので、視覚的にわかりやすく、感覚的に楽曲の構造を分解・分析して理解することができるとのこと。

「カトカトーン」画面イメージ
「カトカトーン」画面イメージ

「カトカトーン」プロジェクトは、政府の進める 「GIGAスクール構想」 で生徒1人につき1台のタブレット端末が配布される環境が整おうとする中、より個々の生徒に最適化された音楽学習が実現できないか、という教育芸術社の課題意識を発端としているとのこと。

そこに、NHK Eテレで放送中の子ども向け音楽番組「ムジカ・ピッコリーノ」の演出などを通じ「より多くの子どもに音楽の魅力を伝え、音楽の裾野を広げられる」方法を模索していた株式会社ディレクションズが合流。さらに電子楽器の分野で実績のあるKORGがシステム開発として加わり、新しい音楽の学び方の可能性を提案すべく開発に至ったということです。

今後は、2023年4月から機能制限つきの試験公開(無料)を行い、2024年4月に正式公開を予定しているとのこと。詳しい情報はあらためて案内されるとのことなので、今後も注目していきたいところです。

文:Soundmain編集部

「カトカトーン」開発チームについて

■製作・著作・企画:株式会社教育芸術社
1948年の設立以来、音楽教科書、曲集や歌集、CD、指導資料などの学校向け音楽教材を中心に発行し続け、音楽教育の振興に貢献している出版社。
◇公式Webサイト:https://www.kyogei.co.jp/

■共同企画・クリエイティブディレクション:株式会社ディレクションズ
長年Eテレの番組を制作してきたノウハウを礎に、若者向けのコンテンツメイキングや企業や学術団体のコミュニケーションデザインなども手掛けるクリエイティブカンパニー。
◇公式Webサイト:https://directions.jp/

■ソフトウェア設計・音色開発:株式会社コルグ
1963年の創業以来、一貫して電子楽器の製造に取り組み、独自の創造性と技術力を駆使した画期的な製品を世界各国で発表。2014年発売の「KORG Gadget」は、iPadを皮切りに様々なプラットフォームに展開され、音楽制作ソフトの定番となっている。
◇公式Webサイト:https://www.korg.com/jp/

■アートディレクター:金田遼平(YES)
グラフィックデザイナー、アートディレクター。1986年神奈川県小田原市生まれ乙女座。groovisionsを経て、2019年デザインスタジオYES設立。アートコレクティブ・KMNR™、クリエイティブチーム・CEKAIメンバー。主な仕事に、『NIKE Artist Pack 22SP with Ryohei Kaneda』コラボレーションコレクション、『UNIQLO』『THE NORTH FACE』『PLEATS PLEASE by ISSEY MIYAKE』のビジュアルやキャンペーン、『蓮沼執太』の音楽作品デザイン、『RiCE』(2016-18)『BEAMS AT HOME』(2022)のブックデザイン、『天才てれびくんhello,』のテレビ番組デザイン、『ドバイ万博』日本館Chapter 2アートディレクション、『TOKYO 2020』自転車競技スタートランプデザインなど。
◇公式Webサイト:https://kanedaryohei.com

■UIデザイン:有限会社泰地
Webサイトを企画、制作から運用、管理までトータルでプロデュースし数多くの企業HPを手掛けるウェブ制作会社。
◇公式Webサイト:http://www.thaichi-ltd.com/