
AI音声によって歌われた楽曲のストリーミング数が1億回を突破したことが明らかに
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中国のTencent Music Entertainment(TME)が、人間の声を模倣したAIによるボーカルをフィーチャーしてリリースした楽曲が、1億ストリーミングを突破したことを発表しました。
TMEの音楽部門は、これまでにAIのボーカルをフィーチャーした1000曲以上のトラックを制作・リリースしており、そのうちの「Today(英題)」という曲が、オンライン上で1億回以上ストリーミングされた最初のAIシンガーの曲となった」とTMEのCussion Pang氏は述べています。
ちなみにStreamingCalculatorは、Spotifyのみでストリーミングされた場合、1億回のストリーミングは34万8000ドル(約4763万円)の収益に相当すると指摘しています。
「Today」には、TMEが昨年発表した“歌手の声を素早く鮮やかに再現し、あらゆるスタイルと言語のオリジナル曲を制作できる”特許取得済みの音声合成技術「Lingyin Engine」が使用されているとのこと。
また同技術は、2003年に亡くなった香港の歌手アニタ・ムイ(Anita Mui)の声を基に制作された新曲「May You Be Treated Kindly By This World」でも、彼女をトリビュートする意味で使用されたといいます。
TMEは2022年11月15日、中国のヤン・チャオユエ(Yang Chaoyue)など現行の中国の音楽シーンのスターの声を使ったAI歌手のラインナップの確立に取り組むことも発表していますが、同様の動きは他にも見られます。
例えば、韓国では、今年10月にBTSも所属する韓国大手音楽事務所「HYBE」が、AI音声デベロッパーの「Supertone」を約3200万ドルで買収しています。
日本では今年8月にヒットソングのトラックを分析・学習させたAIトラックジェネレーターの「FIMMIGRM」が公開されたほか、今月行われたMUTEK.JP 2022でもAIを活用した音楽パフォーマンスやAIに関するトークセッションがプログラムに取り入れられるなど、AIによる音楽制作は急速に盛り上がりを見せています。
ちなみにSoundmainが提供するブラウザベースのDAW「Soundmain Studio」にも、AIによる音源分離や歌声合成といったAIアシスト機能が搭載されています。
このように音楽シーンでもAIの存在感はこれまで以上に大きくなりつつあります。それだけに今後提示されるであろう音楽シーンにおける新たなAI活用の可能性とその動向に注目していきたいところです。
文:Jun Fukunaga
【参考サイト】
A track sung an Ai voice has surpassed a 100 million streams
https://musictech.com/news/industry/music-ai-voice-china-tencent-100-million-streams/