2022.08.22

Reason Studiosが発表、最適なコード進行を提案するツール「Chord Sequencer」

音楽制作の初心者がつまずきやすいポイントとして、よく挙げられるのが“コード”。

この問題を解決する方法として、以前からコード自体をサンプリングし、1本指でコードの知識がなくてもコードを鳴らすことができる“サンプル・コード”とというテクニックも存在しますが、最近ではそのようなテクニックなしでもさまざまコード進行を簡単に作成できる支援ツールが数多く販売されています。

有名DAWのひとつ「Reason」で知られる音楽機材メーカーのReason Studiosも、最近新たにコード進行作成支援ツールとして「Chord Sequencer」を発表しました。

Reason Studiosによると、Chord Sequencerの最大の特徴はコード提案技術にあり、同ツールでは“大胆”かつ、“果敢”なキーチェンジを強調しながら、最適なコードのキーを提示することができるとのことです。

Chord Sequencerは、コードのボイシングや進行が苦手な人のために、ジャンルやムードに合わせた1セットにつき、50個のコードからなる16の“興味深く、完璧にキュレートされた”コードセットを搭載し、作曲プロセスの強化を図ります。また、他のコードパッドに異なる色合いの緑色の光を当てて、進行の次のステップとしての「適切さ」を示すこともできます。

これによりChord Sequencerは、ジャズやポップスからEDM、クラシックまで、あらゆるジャンルのハーモニーを使って、簡単に自分の曲の雰囲気を好みのジャンルに変えることができるとのことです。

またChord Sequencerでは、ツールの内蔵シーケンサーを使って、コードの編集、新しいコードの追加、カスタム進行の構築が可能で、進行はReasonのラックやあらゆるDAW用に簡単にエクスポート可能。コード進行の作成から実際に使用するまでの一連のフローも操作しやすいものになっています。

Reasonのプロダクト・マネージャー、Mattias Häggström Gerdt氏は、Chord Sequencerについて、「Chord Sequencerは、普段演奏することのないコードを素早く簡単に探せるように設計されています。筋肉の記憶を捨てて、新しいものを演奏するための方法です。ベテランのミュージシャンによってまとめられたコードセットは、期待どおりのハーモニーと意外性のあるハーモニーの両方を提供できる味わい深いものとなっています」と述べています。

なお、Chord SequencerはReason専用プラグインとなり、Reason Rack Plugin (VST3/AU/AAX) またはReasonスタンドアロンDAWに対応します。

またReason Studiosのサブスクリプションプラン「Reason+」で使用できるほか、サブスクリプションプランに非加入のユーザーは別途Reason Studios Add-On Shopから69ドル/74ユーロで購入することも可能です。

これまでコード進行の作成が苦手だったというReasonユーザーは、この機会にChord Sequencerを導入してみてはいkがでしょうか?

Reason Studios「Chord Sequencer」
https://reasonstudios.com/products/chord-sequencer/

文:Jun Fukunaga

【参考サイト】

Reason Studios introduces Chord Sequencer: “the fastest way to new chords” | MusicTech
https://musictech.com/news/reason-studios-introduce-chord-sequencer-fastest-way-new-chords/