
アーティストやエンジニアに愛される機材が利用可能! 定額制プラグインサービス「UAD Spark」の魅力
最近では、Rolandの「Roland Cloud」やNative Instrumentsの「KOMPLETE NOW」といったクラウドベースでプラグイン・エフェクトやインストゥルメントを利用できる定額サブスクリプションサービスが音楽クリエイターの間でも人気になっています。
そんな中、Universal Audioも、新たなサービスとして、サブスクリプションでプラグイン・エフェクトとインストゥルメントを提供する「UAD Spark」を発表しました。
UAD Sparkは、Universal Audioが提供する主要なUADプラグインを月額19.99ドル、もしくは年額129.99ドルという低価格で利用できることが特徴の新たなサブスクリプションサービス。
2022年4月にリリースされた同サービスでは、伝説的なアナログハードウェアやビンテージインストゥルメントの高品質なエミュレーションプラグインコレクション「UADxプラグイン」が提供されます。
UADxプラグインは、DSPアクセラレーターを要するUAD-2プラグインと異なり、CPUネイティブで動作するため、ユーザーはこれまでのようにUADハードウェアを必要とすることなく、プラグインを利用可能です。
従来のDSPバージョンのUAD-2プラグインは、UAD-2デバイスの内部DSPアクセラレーターによって処理されます。これにより、Apolloインターフェイス使用時のゼロレイテンシーモニタリングなどの付加機能を提供し、またコンピューターのCPUへの負担を軽減します。そのためUAD-2プラグインを使用する場合は、Apolloを含むUAD-2デバイスがコンピューターに接続されている必要がありました。
それに対して、UADxプラグインは、ユーザーが使用するPCのプロセッサー上で動作します。これによりPCにUAD-2デバイスが接続されている必要がなくなります。
また、UAD SparkはVST3/AU/AAX/Lunaの4フォーマットをサポートしますが、現時点で対応するのはMacのみ(macOS 10.15 Catalina、11 Big Sur、12 Monterey。Intel/Apple Silicone)。Windowsには今年の秋に対応予定とのことです。
現時点で提供されているエフェクトプラグイン9種類とバーチャルインストゥルメント4種類は以下の通りです。Universal Audioによると、今後も利用できるプラグインは順次追加されていく予定とのことです。
コンプレッサー:
Teletronix® LA-2A Collection (LA-2, LA-2A Silver, LA-2A Gray)
API 2500 Bus Compressor
リバーブ&ディレイ:
Lexicon 224 Digital Reverb
Pure Plate Reverb
Galaxy Tape Echo
プリアンプ、EQ、テープ:
API Vision Channel Strip Plus
Studer A800 Tape Machine
Neve 1073 Preamp and EQ
UAD インストゥルメント:
Opal Morphing Synthesizer
Ravel Grand Piano
Moog Minimoog
Waterfall B3
UAD Sparkで提供されるプラグインは、これまでに多くのアーティストやエンジニアが何十年も使用してきたヴィンテージ機材と楽器を完璧にモデリングしています。
エミュレート版とはいえ、実機で揃えようとすれば多額のコストがかかるそうした機材の音を低価格のサブスクリプションで使用できる点は、初心者含むユーザーにとって大きな魅力と言えるでしょう。
UAD Sparkでは14日間の試用期間(Universal Audioのオーディオインターフェース「Volt」ユーザーの場合は1か月間)が設けられています。気になった人はサブスクリプション加入の前に一度試しに利用してみてはいかがでしょうか?
UAD Spark
https://spark.uaudio.com/
文:Jun Fukunaga