
cadodeインタビュー TVアニメ『サマータイムレンダ』EDテーマに抜擢、〈あったはずの夏〉を呼び起こすサウンドの生まれる背景
cadodeというユニットが面白い。アニメソングを中心に作曲家として活躍するebaがまったくの音楽未経験者だったkoshiの声質に惹かれ、所属事務所の担当マネージャーだった谷原亮を「メンバー」として迎える形で結成されたという一風変わった編成の3人組である。覆面ユニットのようでもあり、流動的なプロジェクトでもあり、しかしコンセプチュアルな雰囲気も感じさせる……そんな掴みどころのない彼らの楽曲が、TVアニメ『サマータイムレンダ』の1stエンディングテーマに抜擢された。
そのサウンドは自然音や異言語による音声などのサンプルを多用し、職人性を求められる作家業の反動ゆえか、ebaの生み出すサウンドも独特だ。結成の経緯や配信リリースをメインとする活動形態に関しても、ストリーミング時代のクリエイターのあり方を探ってきたSoundmain Blogとしては気になるところである。
そんなcadodeに今回取材の機会を得、実際に話を聞いてみた。

「言わずとも伝わる」感覚をどう共有する?
まずはどういう風に曲作りがスタートするのかお聞きしていきたいです。過去のインタビュー記事によれば、ebaさんとkoshiさんの間でビジュアルイメージを共有するという話でした。
eba 最初の頃は確かにそういうやり方をしていたんですけど、それは本当にkoshiが歌詞を書くことも初めてだったからなんですよね。最近は曲だけ渡して創作してもらうことが多いです。そのほうが新鮮なものが上がってきて、僕も楽しいので。
koshi というか、実は元々要らなかったような気もしていて(笑)。音だけを聴いて自分の中に浮かんだ映像とかって、結局リファレンスとして送ってくれたものと変わらないんですよ。もともと〈セカイ系〉が好きだったりとか、好きなものが似ているというところから始まっているユニットなので。
eba 「夏に囚われている」みたいな感覚はメンバーに共通してあると思うんです。歌詞にも「夏」というワードがよく出てくるんですけど、「もうめちゃめちゃわかる」というか(笑)。
青春もののアニメで描かれる架空の〈あの夏〉の感じとかって、正直言うと自分も「わかる」側なんです(笑)。ただそういうイメージを、必ずしも共通言語を持たないリスナーに、曲だけで想起させられるかというのはチャレンジですよね。
eba 僕らの曲ってどこかしらノスタルジーを感じると思うんですが、そこがポイントなのかなと思っていて。コード進行に対するメロディの当て方とかに出てるんじゃないかと。あとちょっとシューゲイザーっぽい要素が入っていたりとか。意識しているというよりは「そうなってしまう」という感じなんですが。

ノスタルジー感を出す上で、サンプルを効果的に使っている面もあると思いました。
eba Spliceのサンプルはいっぱい使ってますね。もちろん音程を変えたり分解して再構築したりはしてるんですけど。「ありもの」を使ったほうが、結果良くなることが多くて。声ネタもよく使うんですけど、多分歌っている人の身体の構造上の問題もあったりして、外国の方の声のほうが求めるノスタルジー感が出るんですよ。
その話、すごく面白いですね。声を発する人の身体のことなんて考えたことがなかったです。でも不思議ですね、日本語の曲でノスタルジーを表現するときに「和」っぽさを感じさせるような音じゃなくて、異国感を感じる音のほうがいいというのは。
eba 言語の問題もあると思いますね。日本語じゃないほうが無国籍というか、「ここではない、どこでもないところ」みたいな感覚が呼び起こされやすい。日本語はすでに歌詞でありますしね。
作詞を担当されるkoshiさんは、今の話を聞いてどうですか。
koshi 僕らの表現しているノスタルジー感というのは、別に和室とかに限ったものではないし、日本の文学に限ったことではないんですよね。どこかファンタジーの要素が入る。

eba ファンタジーかつSFっぽい感じというか。
koshi 〈セカイ系〉ってまさにそういうものですもんね。田舎のノスタルジー的なものとファンタジー、SF的なものが同居している。「そんな過去はあり得ないのに、そこにノスタルジーを感じる」っていう。僕たちが囚われていると言った〈夏〉というのは、実際にあった夏というよりは、〈あったはずの夏〉みたいなもので、その情景を音でも歌詞でも描いているんです。
たとえば「リメンバー」の中に「祭囃子」という言葉が入っているんですが、まったく日本じゃない情景なんですよね。絵で言うとアルプスとか高原のイメージ、でも本当にどこでもない場所というところで。その上であえてそういう言葉を使っていて。
eba ちなみに裏話をすると、『イリヤの空、UFOの夏』という小説が自分は大好きで、その中で主人公とヒロインが学園祭で「マイムマイム」を踊るというシーンがあって。兵士であるヒロインのイリヤと主人公が、この瞬間だけマイムマイムをして、別れる。その後はもう会えない……みたいな感じを思いながらこの曲は作っていて。
koshi この話だって今初めて聞きました。でも「わかる」っていう(笑)。
eba 昔普通に趣味話をすることはあったんですけど、そういうところからの蓄積みたいな感じですね。言わずとも伝わるものがあるというか。
ebaさんとkoshiさんの間で「わかる人にはわかる」感覚を客観的にも伝わるようにするために、谷原さんが主導でされていることもあるんでしょうか。たとえば曲をリリースする順番とか。
谷原 リリースの順番は、正直言うと出来た順に出していて(笑)。ライブのタイミングだったり内容だったりは割と自分が考えてますね。

koshi 自分は本当に音楽のド素人だったんですけど、最近は僕が谷原さんの意図を汲めるようになってきたというか。わかりやすい・わかりにくいみたいなことも、僕は感覚でしかわからないし、ebaさんとは言語じゃない部分で共有できるところを、谷原さんが客観的に見てくれて。ポップかオルタナかみたいな、そもそも次どういうものを作っていったらいいかという方向性の相談は今でもしますね。
谷原 さっき言っていたノスタルジーとか〈セカイ系〉とかっていうのをどう説明したらいいかというときに、1曲だとやっぱり難しいので、最初の頃はああでもないこうでもないってやってたんです。でも活動する中でやりたいこともわかってきたし、曲も揃ってきて、「ここまであるなら僕が何か言う必要もないかな」という感じに最近はなってきてますね。
そんな中、『2070』は西暦2070年をテーマにした明確なコンセプトがある作品でした。
eba このEPはむしろ例外的でしたね。koshiが全部プロットを作って、それをもとに曲を作るっていういつもと逆のパターンで。
koshi 連作小説みたいになっていて、6曲全部でようやく話の全貌が見えてくるみたいな形になってます。だからcadodeの中でも切り離されたところにあるプロジェクトというか、制作サイクルの中では浮いている気がします。
プロジェクトという単位で考えるのは面白いですね。結局はアルバムというのも商慣習で、年間計画の中でアルバムを売るために新曲を揃えなきゃね、みたいなものという側面もありますから。でも今はストリーミング時代で、必ずしもそうじゃない。
eba おっしゃる通りで、今アルバムってもうファンアイテムになってると思ってて。本当に意味があるとき以外はもう出す必要はないんじゃないかと。
koshi 毎月シングル曲を出すほうが総合的には聞いてもらえる気がしますよね。それがデジタルの時代なのかなと思いますし。フィジカルだったらまた話が変わってくると思うんですけど。
eba 結局アルバムは一枚も出していないので、一枚くらい出してもいいのかなと思ってはいるんですけどね。
どういう人に刺さっているか、顔が見えてきた感じはありますか?
koshi 初めのほう、曲でいうと「完全体」が出たときとかは、なんかちょっとおしゃれっぽい、恵比寿とかにいる人になぜか刺さってるみたいな感じだったんですけど(笑)。
eba 最近ようやく僕らに近いというか、二次元……とまでは言わないけど、ちょっとインターネット感のある方々に届き始めてる感じはしますね。
koshi 音楽が好きというのはもちろんありつつ、さっきの『イリヤの空』の話であったような文学性みたいなものが刺さってる人と、アニメ的な、ファンタジー系の世界観が刺さってる人と、あと純粋にebaさんの音力というか、サウンドの異国感がとにかく好きな人と……その中で2つ以上刺さると、コアになってくれるのかもしれないなと思っています。
独自の〈ノスタルジー感〉を生む、cadodeの音作り
ebaさんは作家としての仕事もされているわけですが、cadodeとの違いは?
eba cadodeを始めるときに必ずやろうと思ったのは、作家としての仕事ではできないことをするということで。それでパソコンの前に座ったら「Unique」という曲ができて、それから方向性がどんどん見えてきたという感じで。
中学の頃にヴァイキングメタルっていう、メタルなんだけど民族音楽の要素が入ってるみたいなジャンルが好きで。cadodeではそういう要素が自然と出てきているのかなと思います。そういう音楽ってあまり仕事だとできないので。
え、メタルなんですよね? cadodeの音楽性とは正直結びつきませんが……
eba メタルはメタルなんですけど、「戦士」とか「神話」とかのコンセプトがあって、アルバムを通して聴くと、焚き火の音とか荒くれ者が肉を食ってる音が入ってるだけの謎のトラックとかが入ってて面白いんですよ(笑)。王道も好きな一方で、ちょっと違和感があるようなものが好きなんですよね。
なるほど。しかし最近だと「なろう系」のアニメ化が多くなっていたり、何だったらファンタジー的な要素が求められる時代なのかなという気もしますけど。
eba ロック畑で、ずっとロックを書いてきたので、そういうことはできないと思われてたんじゃないですかね(苦笑)。でも最近は「cadodeっぽい雰囲気も欲しい」って言われることが増えてきたんです。cadodeをやることでだいぶ見方も変わってきたのかなと。
谷原 それこそ今度ファンタジーもの(TVアニメ『骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中』)の劇伴もやるもんね。
cadodeの曲には自然音のサンプルがすごく入っているなと思ったんですが、そういうルーツがあってのことだったんですね。
eba そうですね。自然音はすごい好きなんですよ。それこそcadodeのキャッチフレーズにもなっている「廃墟感」というか。「社会卒業式 feat. aneki」の最後のほうだと、非常に部族的な、アマゾン的なヴォイスを入れていたり、一方でイントロには駅の音を入れていたり。
koshi ゲームで言うと『NieR:Automata』みたいな、遠い未来の廃墟に緑が生い茂っているようなイメージですよね。
どういうキーワードをSpliceで検索するとき入れているんですか?
eba 「Atmosphere」や「Texture」、「Foley」などで検索することが多いです。
フィールドコーディングをすることもありますか?
koshi 「異常と通常の間」には渋谷の雑踏の音とかも入れてましたよね。
eba そうだね。ある意味手がつけられてないというか、人の意志が入ってないような純な音が好きなんです。聞かれていると思わずに喋ってる言葉とか。
cadodeの曲はボーカルのトラックをかなり重ねている印象もあるんですけど、どういうプロセスで作っているんでしょう。新曲の「回夏」ではプリズマイザー的なエフェクトも使われていますが。
eba Waves OVoxとか、あとはDirigentのMANIPULATORというプラグインがあって、MIDIを流し込んでボーカルを和音にしてかついろんな加工ができるというものなんですけど、それを使ったりしてます。あとはシンプルに重ねる。cadodeはコーラスの本数が多いんです。
koshi 多いときだとダブル(注:同じメロディーのボーカルを重ねて録ること)含めて12本とかいきますね。もちろん歌った後で修正することもありますけど、録っている最中は整合性を考えるというよりは、どういうテイクがあったらいいかなというのを考えながらやってます。
eba 人数感が必要なときは、テイクがあまり揃ってないほうがいいんですよ。正確すぎると散らばりが出ないんで。あえて声色を変えてもらったり、タイミングも直しすぎないようにしてますね。

koshiさんとしては自分の声が加工されることに対してどう思いますか?
koshi 元々ボーカリストではないので、曲としてどう完成するかということにしかあまり興味がないというか。何なら僕のほうから「もっとエフェクトかけましょう」みたいに言うこともあるくらいで(笑)。普通に「道具」として使ってほしいし、そこに何か引っかかったことはないですね。
ギターの音がどこかくぐもった感じのあるサウンドになっているのも耳に残ります。
eba cadodeみたいなシューゲイザー感のある曲調だと、普通はストラトとか、シングルコイルのギターを使うと思うんですけど、僕はレスポールなんですよね。中低域に独特な感じが出るので、自分で弾いて、それを元に音作りしていて。そもそもcadodeをやるまで、フロント(ピックアップ)を使ったことすらなかったんですよ(笑)。それがいい意味でのミスマッチ感につながってるのかなと思いますね。

あと、逆再生も随所ですごく効果的に使われていて。新曲の「回夏」や「タイムマシンに乗るから」など、歌詞のコンセプトにもすごく合っているなと。
eba シンセやサンプルのオーディオ波形をリバースしたのを、マスターのオートメーションカーブを描いてピッチシフトでもう一回加工したりしています。ただ、「回夏」はタイアップ先の『サマータイムレンダ』がいわゆる「ループもの」ということもあって、目的があってやってるんですけど、普段はシンプルに音として楽しいか楽しくないかで判断することが多いですね。
koshi だから「タイムマシンに乗るから」は面白いですよね。音ができた段階では「タイムマシン」という言葉はなくて。
谷原 cadodeらしい作り方がうまくいった一番わかりやすい例かもね。何も言わず詞ができて、ミックスを担当するエンジニアさんのほうでもそれを感じ取ってああなったっていう。
ミックスの段階での話が出ましたが、エンジニアの方とはどういうやりとりをしてるんでしょう。
eba 藤巻兄将(ふじまき・けいすけ)さんという方にずっと頼んでいるんですが、最近はもう全然自由にやってもらっていて。というのも、cadodeというプロジェクトは何かエンジニアさんにとっても実験できるようなところになるといいなと思っているんです。藤巻さんにしか出せないロー感や中域の音があるので、それさえあれば普段の仕事でできないようなこと、たとえば「このトラックは無くてもいい」と思ったら消してもいいみたいなことも含めて、自由にやってもらったほうが結果よくなることが多いなと。
「裏方にも光を」――このスタイルで知名度を上げたい
以前のインタビューでも、裏方の人たちに光を当てたいという裏テーマがあるとおっしゃっていましたよね。具体的にどういうことを考えているのか、よければ教えてもらえますか。
eba 僕みたいに元々アニソンを作っている、谷原君もそうですけど、その畑でやってきた人が表に立ってJ-POPの場所でも活躍できたら、結局それが一番裏方の認知につながるのかなと思っていて。そこでまた僕らが発信していけば、面白い人がもっといっぱいいますよ、というストーリーもできるし。
koshi 究極的にはやはりこのスタイルで知名度を上げるしかないんですよね。それがすべての恩返しになると思ってるので、そこだけは崩しちゃいけないと思ってます。
eba あとはシンプルにクレジットを必ず出すとか。アーティストの売り方によっては、本人が作詞作曲してる場合、編曲家をクレジットに出さないとかあるじゃないですか。本人が全部やってるみたいな見せ方をしたほうが、「この人すごい」ってなるからわかりやすいというのはあるんでしょうけど、「ない」ものを「ある」とするのはNGじゃないかと思うので。そこをはっきりさせられる流れを作れたらいいなとは思いますね。
という話が出たところであえて突っ込んでいきたいんですけれども、なぜ最近アー写が3人写ったものからkoshiさん1人のものに変わったんでしょうか。
eba 最初はシンプルにメンバー全員を載せようというのと、マネージャーがアー写に載ってるというのも訳わからなくて面白いなと思ってたんですけど(笑)。ただ僕ら3人ともマーケティングとかブランディングみたいなことに疎くて、このままだとマスにリーチするのって難しいよねという話になったときに、1人にしたほうがわかりやすいし、かつやってる音楽との整合性も取りやすいのかなという話になって。

koshi cadodeの中で誰が何を担っているかというのも、3人載っていたところでアー写だけではそれを全部見せにくいし、だったら曲とイメージができるだけ合致しているほうが、所詮は入口なのでいいのかなと。そこでつまずいてこだわり続けて知名度が上がらなかったら、さっきも言ったこのプロジェクトの成功自体は起きないので。
eba ただ、さっき言ったように3人組であることは変わらないし、売れたときに「ソロアーティストである」みたいな、意図しない見え方にならないようには気をつけたいなと。だったら最初からkoshiのソロプロジェクトとしてやればいいって話なので。
koshi だからこうしてメディアに出るときは必ず3人で出ていますしね。プロフィールにも一番最初に3人組ユニットと書くという決まりみたいなものは作って、ということであればいいのかなと。とはいえまたアー写が3人に戻る日も来るのかもしれないし、まあ臨機応変にやっていこうということで。
eba あと、実用的な理由としてはアー写を1人にしておいたほうが身軽というのもあって。僕が仕事の〆切があってイベントに出られなかったりもするし。
koshi そうですね。フェスとかの出演を考えたときに3人アー写にいると、毎回「この2人は来ないんですか?」みたいになるので。ライブでステージに3人立っている見せ方にも限界があるし、1人+小道具を置くほうが世界観を表現しやすいというのもありますね。

「回夏」のシングルCDに特典として付く映像を見させてもらったんですけど、そこには3人ステージに立ってらっしゃいますよね。
eba ワンマンでは3人立つことが多いですね。
谷原さんの前にPCが一台置いてあったんですけど、あれは何をやってるんだろうと……
谷原 マニピュレーターというか、映像を出したり、プロンプを出したりしてますね。
eba だから裏方の仕事をステージ上でやってるっていう(笑)。
なるほど(笑)。
eba でもぱっと見訳わからんというのは確かにそうだから、そこを工夫したいとは思ってるんですけど。
谷原 変わったことしてるように見えないんだよね。PC一台しかないから(笑)。
eba でも、やっぱり3人立ってるほうがライブも楽しいので。
koshi 「これがメンバーなんだよ」という感じで、テンションも上がりますからね。
ライブも今度控えていますよね。どういった感じになる予定ですか。
koshi まだ練っている途中なんですが、会場となる「渋谷近未来会館」が、cadodeの世界観にすごく合っているところなので、それをどう活かすかということを考えています。やはり廃墟感があるというか、九龍城みたいな場所なんですよ。今後も場所によって演出を変えようと思っているので、今回は今回しか見れないライブになると思います。
あとは新曲の「回夏」についても。TVアニメ『サマータイムレンダ』のタイアップということではあるんですけど、原作にcadodeのコンセプトが合っていて、ということだったんですよね。
eba そうですね。お話をいただいて、原作を読んでみたら完全に「cadodeじゃん」っていう(笑)。渡辺歩監督との打ち合わせのときも、「過去曲でもいける」みたいな話になりましたからね。でもせっかくタイアップなんで作りますと。なのですごいスムーズだったんですよ。リテイクも一回もなかったし。いつもの制作の部分に、『サマータイムレンダ』の要素を乗せただけという感じで、すぐにできました。
koshi 歌詞も普段よりスムーズなくらいでしたね。普段は歌詞を書く前に一から映像を考えて、そこからテーマを考えるのに時間がかかるんですけど、原作がある分そこがぱっとできました。
ebaさん的にはある意味普段の仕事に近いですよね。
eba 近いんですけども、『サマータイムレンダ』自体がcadodeの曲そのものだったんで、仕事で培った技術的なところ、それこそ「逆再生をする」とかはやりつつも、基本的にはいつものcadodeの感じで作りましたね。監督も好きに作ってくださいと言ってくださったので。
koshi 僕にとっては初めてのタイアップなので、もちろんアニメで流れるのも楽しみなんですけど、何より感慨深いのはebaさんが普段アニソン作家としてやってきたことじゃなくて、全く別種のアニソンじゃないことをやりたいと思って始めたcadodeで、cadodeの曲をそのまま作ってくれというオーダーがあったということで。そういう形で結果的にアニメの主題歌をやれたということは、cadodeにとってひとついい進み方をしたなと思ってます。
取材・文:関取 大(Soundmain編集部)
cadode プロフィール
Vocal – koshi
Music Producer – eba
General Manager – 谷原亮
時間は戻らず一生手に入らない。それは分かっているけれど、諦めきれず燻っている自分がいる。
cadodeは、そんな僕らが⻘春をやり直そうとするユニットであり、“誰かの生きづらさを熱量に変える”ためのユニット。
cadodeという名前は新しい音楽の門出、誰かの新しい発見や体験の門出になって欲しいという思いから名付けられている。
【公式サイト】https://cadode.jp/
【「回夏」特設サイト】http://5pb.jp/records/cadode-kaika/
【公式Twitter】https://twitter.com/cadode_
【公式YouTube】https://www.youtube.com/c/cadodeofficial
【公式Instaram】 https://www.instagram.com/cadode_/
Vocal – koshi
全曲のVo・作詞を担当。
⾼校時代は体が弱く登校がままならない時期もあったが、⼀転して⼤学でアメフト部に所属し、バックパッカーで世界を周遊してきた。⾳楽とはゆかりのない⼈⽣を送ってきたが、2017年ebaとの出会いにより会社員をやめて歌⼿としての活動をスタート。
Music Producer – eba
現役の作曲家でcadodeの発起⼈。cadodeの全楽曲を制作している。作家としてはアニソンを中⼼に⼿掛けるほか、アイドル〜J-POPまでその活動の幅を広げている。⾳楽のルーツは⾼校の時に聴いたヴァイキングメタル。
⾼校卒業後、⼯場で勤務していたが川⼝進との出会いをきっかけに作家事務所F.M.Fに所属。作家としてのキャリアをスタート。
2017年cadodeを⽴ち上げる。
General Manager – 谷原亮
cadodeのマネージャー 兼 メンバーで本業はebaの所属する作家事務所F.M.Fのディレクター。
ある作家との出会いをきっかけに⾳楽業界へ転⾝し現職へ。その後、⾃らがマネジメントしているebaからの誘いを受けcadodeとしてのキャリアをスタート。学⽣時代にはアニメ・ゲームに傾倒しつつハードコアバンドをやっていた。
メジャーデビューシングル「回夏」
発売日:2022年4月27日(水)
発売元・販売元:MAGES.
品番・価格:アニメ盤(CD+DVD)USSW-0342 ¥2,420(税込) / 通常盤(CD)USSW-0343 ¥1,760(税込)
※アニメ盤はTVアニメ『サマータイムレンダ』描き下ろしイラストデカ帯仕様
【CD収録内容】アニメ盤、通常盤共通
1. 回夏(TVアニメ『サマータイムレンダ』1stエンディングテーマ)
2. 光
3. カオサン通り (band)
4. 回夏 -Karaoke-
5. 光 -Karaoke-
6. カオサン通り (band) -Karaoke-
7. 回夏 -Instrumental-
8. 光 -Instrumental-
9. カオサン通り (band) -Instrumental-
【DVD収録内容】アニメ盤のみ
cadode -Special Live Music Video
※cadode代表曲をセレクトした特別ライブパフォーマンスMV
ライブ「独演 回夏迄」
日程:2022年5月19日(木)
会場:渋谷近未来会館
時間:open 18:00/start 18:30
料金:スタンディング 3,500円 ※ドリンク代別途必要
※枚数制限:お一人様1申し込み最大2枚まで
※チケット代金とは別に発券手数料1枚110円とシステム利用料1枚220円が発生します。