2022.02.24

ポッドキャストユーザーは非ユーザーより情報感度が高い!? 朝日新聞社によるポッドキャスト利用実態調査より

昨年12月に音声広告会社・オトナルと朝日新聞社が共同で実施したポッドキャストの利用実態調査「PODCAST REPORT IN JAPAN ポッドキャスト国内利用実態調査2021」の結果が発表されました。

現在ポッドキャストは、音声配信およびインターネットで音声コンテンツを聴く方法として、世界的にも代表的な手法のひとつになっています。ポッドキャストを毎月聴くユーザーは、世界43カ国・地域における調査の平均で、インターネットユーザーの44.8%にのぼります(Hootsuite「Digital 2021 April Global Statshot Report」調べ)。

そのような海外のポッドキャストの利用状況を踏まえ、国内においても定期的にポッドキャストの使用状況を把握し、ポッドキャストユーザーへの理解を深めることを目的にオトナルと朝日新聞は2020年から調査を開始。

その第2回として行われた今回の調査では、20歳〜69歳の男女1万人が調査の対象になり、2021年12月3日~12月4日に実施されました。

調査によると、ポッドキャストを1ヶ月に1回以上使用する人の割合は14.4%でした。また男性が56.8%と過半数を超えており、年代別では20代が男女合計で27.5%ともっとも多い結果になっています。

また、ポッドキャストユーザーの情報に対する感度は、非ユーザーに比べ、相対的に高いこともわかりました。今回の調査では、ポッドキャストユーザーの80.7%が「少しでも興味があることは自分で積極的に調べる方だ」と回答したのに対し、非ユーザーは70.4%。他の全ての項目も10ポイント以上、ユーザーのほうが高くなっています。

さらに「製品や新しいサービスを取り入れるのが人より早い」「新しい流行について人に聞かれることが多い」という項目でも、ポッドキャストユーザーはそれぞれ非ユーザーより20ポイント以上高く、新しいものに敏感であることがうかがえます。

一方、ポッドキャストの使用率では、前回の調査でトップだったApple Podcastを凌ぎ、全体の34.9%を占めたSpotifyがトップになりました。また、Spotifyに続いて、Apple Podcast(29.7%)、Amazon Music(24.0%)、Webサイト(18.5%)、Google Podcasts(14.6%)の順に使用率が高いことがわかっています。

【過去記事】Spotifyのポッドキャストに対する取り組みについてのインタビュー

ちなみにTechCrunchによれば、アメリカでもSpotifyがApple Podcastを抜き、もっとも使用されているポッドキャストプラットフォームになったという調査結果が出ているとのことです。

また、ポッドキャストを聴くシチュエーションでは、「家事中」が35.2%でトップとなり、その後に「趣味の作業中」27.1%、「車の運転中」21.5%、「歩いている時」21.2%と続きます。

そのほかにも今回の調査では、最も人気の番組ジャンルは「ニュース」であることや、ポッドキャスト番組の探し方はアプリ内の検索がトップであることなどもわかっています。

なお、今回の調査結果のサマリーは以下のとおりです。

  • 日本国内で月に1回以上ポッドキャストを聴く人の割合は、14.4%。年代別では20代がもっとも多い。
  • ポッドキャストユーザーの職業では、経営者や管理職など企業の意思決定層が14.3%を占め、非ユーザー内の比率より高い。
  • ポッドキャストユーザーは非ユーザーよりも新しいものを取り入れるのが早く、新しい流行について人に聞かれることが多い。
  • ポッドキャストを聴く方法はSpotifyが34.9%でトップ。前回トップのApple Podcastを超える。
  • 最も人気の番組ジャンルは全世代とも「ニュース」。20代には学習系ジャンルも人気。

最近では人気アーティストが自分のポッドキャスト番組を持ち、ファンベースの拡大に活用する事例も見られます。今回の調査結果は、これから自分のファンを広げるためにポッドキャストを始めたいという人にとって、活用のヒントになるのではないでしょうか?

調査結果のレポート全文は、以下のリンク先で確認することができます。(リンク先PDF)
https://otonal.co.jp/pdf/podcast-report-in-japan2021.pdf

文:Soundmain編集部