
「Oberheim DMX」などで知られるシンセサイザー開発のパイオニア、トム・オーバーハイムのドキュメンタリーが公開
ヴァン・ヘイレンの「JUMP」のイントロで知られるアナログ・ポリフォニックシンセ「OB-Xa」やドラムマシン「DMX」のなどの開発者として知られるシンセ開発のパイオニア、トム・オーバーハイム氏を特集したドキュメンタリー「Bright Sparks – Tom Oberheim」が公開されました。
「Bright Sparks」は、ソフトシンセメーカー・GForceがYouTubeで公開しているドキュメンタリーシリーズで、これまでにはボブ・モーグ氏、ドン・ブックラ氏、アラン・R・パールマン、ハリー・チェンバリンといった有名シンセサイザー開発者のドキュメンタリーも公開されています。
今回公開されたトム・オーバーハイム氏のドキュメンタリーでは、彼がNCR(アメリカのデータ処理機器メーカー)で製図工として働き、そこでコンピューターに夢中になり、最終的に先述のような代表的な電子楽器を作り上げるまでの道のりが語られます。
また、自身のキャリアだけでなく、Moogのロバート・モーグ氏やSequentialのデイヴ・スミス氏といった業界のレジェンドたちとのエピソードを交えながら、80年以上にわたる電子音楽機器の発展に関するトム・オーバーハイム氏の考えも紹介されています。
トム・オーバーハイム氏が手がけた機材は、先述のヴァン・ヘイレンのほか、ライル・メイズ、プリンス、ジョー・ザヴィヌル、ハービー・ハンコック、ジャム&ルイスなど、多くの有名アーティストに使用されてきました。
現在、トム・オーバーハイム氏の公式サイトでは、彼が手がけた機材が使用されたアーティストの作品の一部を紹介するリストが公開されており、それらをまとめて聴けるSpotifyのプレイリストも公開されています。
最近では、有名ヴィンテージシンセやドラムマシンをエミュレートしたソフトシンセやクローンシンセが多くのメーカーからリリースされているため、オリジナル実機がなくともそれに近いサウンドが気軽に利用できるようになりました。そういった機材を現在使用している人や、これから使用したいと思っている人にとっては興味深いドキュメンタリーではないでしょうか?
文:Soundmain編集部
【参考サイト】
https://www.oberheim.com/media/gibson-oberheim-press-release