2022.02.07

YouTubeのCEOからの2022年メッセージが公開。クリエイター・エコノミーや「Shorts」の動向など

YouTubeは、「スーザンからの手紙:2022年の優先事項」と題したレポートを発表しました。これは、YouTubeのCEOであるスーザン・ウォシッキー氏が、クリエイター・エコノミーの状況や、クリエイターの活動の支援、YouTubeコミュニティの保護などについて述べたものです。

Letter from Susan: Our 2022 Priorities
https://blog.youtube/inside-youtube/letter-susan-our-2022-priorities/

まず、クリエイター・エコノミーについて。

世界中で年間1万ドル以上稼ぐYouTubeチャンネルの数は、前年比で40%増加しており、チャンネルメンバーシップと有料デジタル商品の購入・更新回数は、1億1千万回を超えたという内容でした。

また、Oxford Economics社のレポートによると、2020年において、アメリカ、日本、韓国、カナダ、ブラジル、オーストラリア、EUを合わせて80万人以上の雇用をYouTubeが支えたとのこと。

続いて、クリエイターの活動の支援について。

動画を公開する前に著作権や広告の適合性に問題がないかどうかを確認できる「チェック」を実装したことや、ポリシー違反の場合にはタイムスタンプなど詳細を提供するために人員を増員していることが述べられています。

最後に、YouTubeコミュニティの保護について。

ガイドライン施行の新しい指標である「VVR(Violative View Rate)」や、「いいね!」数の公開を中止したこと、6年前に立ち上がった「YouTube Kids」などについて述べられています。

特に、「いいね!」数を非公開にすることは、賛否両論があったようですが、全動画を対象に行う以前に、数百万本の動画から「いいね!」の数を削除するという実験を何ヶ月もかけて行っていたとのこと。

嫌悪感の数が公開されているかどうかにかかわらず、視聴率に意味のある違いは見られず、嫌悪感を煽る攻撃が減ったということです。

ちなみに、この「スーザンからの手紙」では、他にも興味深いトピックがいくつかありました。

YouTube「Shorts」の総再生回数が5兆回を突破したことや、クリエイターがNFTを活用できるための計画の示唆などです。

プラットフォームとしてのYouTubeの取り組みに興味のあるクリエイターは、目を通して損はない内容だと思いますよ。

文: 三嶋 直道(PIANO FLAVA)

【参考サイト】

YouTube Shorts hits 5tn views as CEO hints at NFT plans – Music Ally
https://musically.com/2022/01/26/youtube-shorts-hits-5tn-views/