2022.01.27

YouTube Musicが韓国で急成長! 有効活用が同国のファンを獲得するカギに?

BTSやBLACKPINKといった人気グループのヒット曲を始め、YouTubeでは数多くのK-POP曲が再生されていますが、最近のKorea Timesのレポートによれば、韓国における人気の音楽ストリーミングサービスでは、YouTube Musicのシェアが2021年末に19.22%まで成長。業界3位にまでシェアが拡大しているとのことです。

2019年の時点で1.7%だったYouTube Musicのシェアは、現在までに既存サービスの「Flo」や「Vibe」を上回っており、19.24%のシェアを誇る韓国2位の音楽サービス「Genie」に迫る勢いで拡大。利用者数は推定126万人に達しているとのことですが、この結果からYouTube Musicがここ2年足らずの間に韓国で急拡大したことが分かります。

ちなみに韓国最大の音楽ストリーミングサービス「Melon」は、現在もシェア1位をキープしており、37.28%のシェアを抱えていますが、2018年のシェアは50%近かったことを考えると、少しずつ同サービスの利用率が減少しているとことが伺えます。

また韓国では2021年2月にSpotifyが他の国での展開とは異なり、有料サブスクリプションのみでサービスを開始しています。そのことからわかるとおり同国においては、まだ広告付きの無料音楽ストリーミングサービスの大きな市場はありません。そのため、YouTubeは今後、無料音楽ストリーミングサービスとして、さらなるシェア拡大に挑戦すると見られています。

アーティストの間でも日本に限らず、韓国や別のアジアの地域にも自分の音楽を届けようとする人は増えてきていますが、2020年の世界市場において、韓国の音楽ストリーミングサービスの売上規模は世界7位となり、年間ベースでは29.2%の増加を達成するほど急成長。しかもその規模は今後も拡大していくことが予想されます。

その意味では日本のアーティストにとってもまだまだ開拓しがいがあるといえる韓国シーン。現地のファンを増やしていきたいのであれば、シェアが拡大中のYouTube Musicを軸に自分の音楽を発信していくとより多くの人に聴いてもらえるようになるかもしれません。

文:Soundmain編集部

【参考サイト】

Data suggests YouTube Music is rising fast in South Korea – Music Ally
https://musically.com/2022/01/18/data-suggests-youtube-music-is-rising-fast-in-south-korea/