2022.01.26

Soundmainのサウンドパックを使って、ワンループから1曲を仕上げる!【音楽制作TIPS by PIANO FLAVA⑤】

こんにちは。トラックメイカーのPIANO FLAVAです。

今回はSoundmain Storeで販売中のサウンドパックを使って、曲を作ってみます!

ダンスミュージックの制作で一般的な、一番音数の多いコーラス部分(=サビ)を先に作って、トラックの抜き差しで展開を作っていく方法を解説します。

使用したサウンドパックはこちら:The Sounds of 80’s

※以下、テキスト内に記載のタイムスタンプと動画の再生位置が対応しています。

①ワンループ作成

まず、Soundmain Storeからダウンロードしたサウンド素材をDAWに読み込ませましょう。読み込ませたら、全体の音を確認しつつ、ワンショット素材をミュートします。(0:07~)

また、これからの作業をわかりやすくするために、トラックに名前をつけていきます。(0:20~)

今回は、上から順に

  • Drum(ドラム)
  • Hat(ハイハット)
  • Arp1(シンセアルペジオ1)
  • Arp2(シンセアルペジオ2)
  • Bass1(シンセベース1)
  • Bass2(シンセベース2)
  • Bell1(シンセベル1)
  • Bell2(シンセベル2)
  • Lead1(シンセリード1)
  • Lead2(シンセリード2)
  • Pad(シンセパッド)
  • Cymbal Transition(シンバル・トランジション)
  • Windchime(ウインドチャイム)

と名付けました。

次に、DAWのテンポを設定します。今回は170 BPMにします。(0:40~)

ドラム以外のトラックをミュートにして、ドラムループを切り貼りして新しくフィルインを作ります。新しく作ったドラムループを聴いてみましょう。(1:43~)

ウワモノの音は加工せずに使います。ミュートを解除して、長さだけ整えたら(2:07~)、ベースとなるワンループの完成です。

実際に全体を聴いてみましょう。(2:18~)

②ワンループからフルサイズに仕上げる

①で作ったワンループを選択→コピー&ペーストして、長さのあるトラックを作ります。そして、ワンループをもう一度聴き、2ループ目以降の展開のアイデアを膨らませていきます。

今回はイントロ8小節、バース(Aメロ)32小節、プリコーラス(Bメロ)8小節、コーラス(サビ)16小節という構成でいきましょう(「バース+プリコーラス+コーラス」の1セットが、曲全体におけるいわゆる「1番」分となると考えてください)。

まず、イントロはドラムだけでも成立しそうなので、ドラムトラック以外は削除します。(0:42~)

続いてバース。コーラスよりも楽器数を減らしたいので、ドラム+アルペジオ2+ベース1+パッドにします。(1:00~)

バース後半は、バース前半と同じだと少し退屈なので、シンセベルのフレーズ(1:56~)をコピー&ペーストして、一部に足してみます。(2:22~)

プリコーラスはドラムを抜いて、少し落ち着いた感じにしてみましょう。(0:09~)

いい感じですが、ドラムのフィルインがコーラス前にあったほうがメリハリがつきそう。というわけで、ドラムのフィルイン部分をカットして、コーラス前に持ってきます。(0:30~)

(なおフィルイン部分をカット&ペーストする時、グリッドぴったりではなく、グリッドのほんの少し手前でカットするのがオススメです)

バースのドラムには、一部をカットする前の状態のドラムフィルインも混ぜ込んで、変化をつけます。(1:33~)

また曲の2番を一番盛り上げるため、2番に入る直前のリード1をミュートします。(2:14~)

後ろに余った小節を削除して、1番の完成です。

引き続き2番以降を作りましょう。まず、全体を複製し、繰り返し部分を2番とします。

2番のコーラスでは1番ではミュートしていたリード1も鳴らしてみます。ウインドチャイムを鳴らすのも面白そうなので、追加します。(1:12~)

続いてアウトロを作りましょう。シンプルにドラムだけでいきます。(1:53~)

また、シンバル・トランジション(リバースシンバルと普通のシンバルをつなぎ合わせたもの)も要所要所で鳴らしてみます。(2:14~)

これで完成です!

まとめ

完成した楽曲

今回は、ダウンロードしたサウンド素材のみを使って楽曲を作りました。ミックスなどは省略しましたが、Soundmain Storeの素材は全体的に音が仕上がっているので、そのまま組み合わせるだけでも十分リスニングに耐えられる曲が作れるのは魅力に感じました。

曲の展開が物足りないよ、と言う人は、適宜ソフトシンセの音を入れたり、ウワモノをまとめたBUSトラックにフィルター系のエフェクトを差し、その周波数を動かしたりすると曲が面白くなると思います。

文・動画: 三嶋 直道(PIANO FLAVA)