2021.12.30

CD Babyのアーティスト分配額が累計10億ドルを超える。音楽ディストリビューターの存在感は今後も増大傾向に

DIYミュージシャンは、音楽ビジネスの中でますます大きなシェアを掴んでいます。

MIDiA Researchによると、TuneCore、DistroKid、CD Babyなどのプラットフォームを利用したインディペンデント・アーティストは、2020年に12億ドルの売上高を生み出しました。これは世界の音楽産業全体の5%以上を占めています。

最近、CD Babyは、アーティストへの分配額が累計10億ドル(約1130億円)を超えたことを発表しました。これは、1998年のサービス開始以来、100万組以上のアーティスト、1,000万曲以上を対象に支払われた総額です。

CD Babyは、数多く存在する音楽ディストリビューターの中でも急成長を続けているサービスとして有名です。2018年には総額6億ドルを超え、その後の4年間で新たに4億ドルを支払いました。

CD Babyの社長であるJoel Andrew氏は次のように語ります。

「私たちは、トップアーティストがどれだけ稼いでいるかだけに興味があるわけではありません。

私たちが一緒に仕事をしている、クリエイティブなビジョンと個人的な成功の定義に基づいて独自の道を歩んでいるアーティストたちにとって、この支払いがどのような意味を持つのかが重要です。

私たちのミッションは、自分のことを自分のやり方でやろうとするミュージシャンのために、可能な限りの努力をすることでした。私たちの成功は、彼らの成功の反映なのです」

ちなみに、私は国内デジタルディストリビューターのTuneCore Japanを利用しています。リリース申請から最短2日で配信できたり、収益を自動で分配できる「スプリット」など、このサービス独自の機能にはとても助けられています。

日本から利用できるディストリビューターは他にもいくつかあり、YouTubeコンテンツIDに登録できるかどうかや、曲が再生、ダウンロードされたときの還元率などに違いがあります。公式サイトなどで違いを確認しつつ、是非お気に入りのサービスを見つけていただければと思います。

文: 三嶋 直道(PIANO FLAVA)

【参考サイト】

CD Baby has paid out over $1bn to artists using its distribution platform – Music Business Worldwide
https://www.musicbusinessworldwide.com/cd-baby-has-paid-out-over-1bn-to-artists-using-its-distribution-platform/

CD Baby reveals its payouts have now crossed the $1bn mark – Music Ally
https://musically.com/2021/12/20/cd-baby-payouts-crossed-the-1bn-mark/

Recorded music revenues hit $23.1 billion in 2020, with artists direct the winners – again
https://midiaresearch.com/blog/recorded-music-revenues-hit-231-billion-in-2020-with-artists-direct-the-winners-again